100年店ランチ/東京の100年店ランチ

笹巻けぬきすし総本店(すし/小川町/創業1702年)

笹で巻かれた江戸・元禄のすし……今回は、神田小川町に店を構え、現存するすし店として東京最古の歴史を誇る「笹巻(ささまき)けぬきすし総本店」をご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

現存する東京最古のすし店「笹巻けぬきすし総本店」

本郷通りに面した同店店頭

本郷通りに面した同店店頭

神保町から続くスポーツ用品店やカレー店が数多く存在する神田小川町エリア。靖国通りと本郷通りが交わる小川町交差点を少し北に進むと、本郷通り左手に笹巻けぬきすし総本店があります。オフィスビルが立ち並ぶ一角に突如出現する“異空間”、そんなたたずまいです。

笹の緑が印象的な店頭、THE老舗という“顔”をしています。初めて一人で行くのには少し躊躇してしまうような雰囲気でしょうか。アクセスについては都営新宿線の小川町、千代田線の新御茶ノ水、丸ノ内線の淡路町からもほど近い立地。JRの御茶ノ水駅からも歩ける距離ですね。

現在お昼時は、以前はなかったランチタイム用のメニューを表示する看板も出ていますので、多少“入りにくさ”は緩和されているかと思います。

創業は1702年(元禄15年)

笹巻けぬきすし総本店の創業は、越後出身の初代が人形町に初めて店を出したことがそのスタートです。その後神田を含めていくつか店舗を拡大しますが、現在残っているのはこちらのみです。創業年は驚きの元禄15年。西暦は1702年と、創業300年超え……東京に現存する最も古いすし店です。

折詰め(7ケ)

折詰め(7ケ)

では同店創業の1702年とはどんな時代背景だったのでしょうか……。江戸幕府が開かれて間もなく100年、この年の出来事の筆頭は、なんといっても“赤穂浪士の討ち入り”です。その後、さまざまな分野で表現される“忠臣蔵”のモデルとなった事件ですね。

時の将軍は第5代徳川綱吉。荒井白石や、尾形光琳らが活躍したそんな時代に、笹巻けぬきすしが産声を上げています。それにしても“登場人物”が凄いことになっていますね……。

では、300年以上の歴史を守ってきたすし店へと参りましょう。
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