コンパクトカー上半期1位と2位を徹底比較
キャビンスペースでも従来型フィットに勝るとも劣らず、実用燃費だってアイドリングストップが付いていなかったフィットより良いノート
まず使い勝手。運転席を身長183cmのガイドに合わせた状態で後席に座ってみると、あらまの互角。わずかに新型フィット優勢ながら、実寸で1cm程度の差だから引き分けとしたい。ラゲッジスペースもこれまた微妙に新型フィット有利という感じ。どちらも同じ排気量のライバルに比べ圧倒的に広いと思っていいだろう。
続いて燃費。新型フィットで最も燃費の良いベースグレードのJC08は26km/Lだが、燃料タンクを40Lから32Lに減らすなど軽量化してカタログ上の数字を稼いだ燃費スペシャル仕様(といっても車重が少し重いだけで、エンジンやミッションなど同じ)。実際には売れておらず。売れ筋となる『Fパッケージ』だと24.4km/Lとなる。
ノートのJC08燃費は売れ筋の『X』グレードで、お買い得の79馬力モデルが22.6km/L。パワフルな98馬力モデルなら24km/L。98馬力モデルは新型フィットとイーブン。79馬力モデルだと5%落ちくらいのイメージ。この程度の差なら乗り方でバラつく。燃費性能で決定的な差はないと考えます。
差が出てくる価格と安全装備
ノートと比べて、フィットのストロングポイントは「価格」といえるだろう
といったことを考えれば、ノートの弱点は価格かと。新型フィットと互角の走りを見せるスーパーチャージャー仕様の場合、149万9400円で圧倒的に高い(同等の装備内容を持つ新型フィットは136万円)。いや、横滑り防止装置を標準装備する新型フィットに対し、ノートはオプション設定なので、もっと高くなってしまう。
スーパーチャージャー無しの79馬力エンジン搭載グレードなら129万8500円だけれど、これまた事故抑制に絶大なる効果を持つ横滑り防止装置VDCはオプション。VDCを加えたら新型フィットと並んでしまう。ノート、厳しい戦いになりそうだ。フィットより15万円くらい割高だと考えていいだろう。
さらに新型フィットは30km/h以下の速度で稼働する自動ブレーキがサイドエアバッグとセットで6万円。安全性を気にするなら大きなアドバンテージになります。さて。新型フィットとノートで迷ったならどうか? ノートを買うなら15万円値引きしてもらった上、自動ブレーキの有無をジックリ考えて頂きたく。