城壁の中はまるで中世！世界遺産の町ヴィスビー(2ページ目)

城壁と城壁にある数々の門と塔

城壁はほんの一部を除いてすべての部分がつながっています。残念ながら一部崩壊してしまった部分があるのですが、そこもつい最近復元工事が始まりました。この城壁をぐるりと歩いて回ってみるというのも面白いと思います。城壁は約3.6キロメートルあり、その途中に数々の門と塔があります。

アルメダーレンのそばにある湖の城壁(sjömuren)は、城壁の中でも最も古い部分になります。 数ある門の中で見逃せないのが、北の門(Norderport)とダールマンの門 (Dalmansporten)です。北の門は城壁にある門の中でも大きな門の一つであり、ダールマンの門は最初に作られた6メートルほどの城壁にあった門のうちの一つです。最初に作られた城壁は的から町を守るというよりも税関の役割の方が強く、このダールマンの門も税関として使われました。

あまり知られていない名所、愛の門(Kärleksporten)

バルト海と植物園(Botaniska trädgården)の間にある城壁にあるこの門は、それほど大きくなく二人でくぐり抜けるのにちょうどいい大きさのまさに「愛の門」なのです。植物園の美しさ、門の中から見えるバルト海の美しさから、おもわず愛を語りたくなる旅人も多いことでしょう。

漁師の門のそばにある城壁よりも古い建物、火薬塔(Kruttornet)

門とともに城壁に多くあるのが塔です。その中でも漁師の門(Fiskarporten)にある火薬塔と乙女の塔(Jungfrutornet)は、ぜひとも見ておきたい塔の一つです。火薬塔は城壁よりも古い建物であり、暗殺されたスウェーデンの有名な首相であるオロフ・パルメ(Olof Palme)が最初にゴットランドで政治演説を行った場所としても有名です。

ゴットランド博物館(Gotland Museum)

ゴットランド博物館には多くのルーン石碑があり、ルーン文字の解釈からその歴史を知ることができます。中世の時代のヴィスビーの様子の模型やヴィスビーでその昔生きた人々の模型や遺品など数多くの興味深いものが展示されています。売店とカフェ、美術館が併設しているので、そちらも立ち寄りたいですね。

＜DATA＞
■Gotland Museum
博物館と売店
開館時間：火～日11:00～16:00(夜間営業日の10/9、11/13、12/11は20:00 閉館、ヴィスビーの日である10/5は11:00～22:00)
入場料：大人100クローネ、学生と老人80クローネ、20歳未満無料

カフェ
開館時間：毎日11:00～16:00(夜間営業日の10/9、11/13、12/11は20:00 閉店)

美術館
開館時間：火～日12:00～16:00(ヴィスビーの日である10/5は11:00～22:00)
入場料：大人50クローネ、学生と老人40クローネ、20歳未満無料

博物館と美術館の共通チケットにカフェでのコーヒー・紅茶券がついたチケットがあります。値段は120クローネです。

ぜひ歩きたい城壁の中の様々な小道

中世の面影を色濃く残すヴィスビーの町には、趣のある小道がたくさんあります。その中でおすすめなのが、漁師の小道(Fiskargränd)。この漁師の小道はヴィスビーの町の中でも最もはばの狭い道の一つとして有名であり、道に咲き乱れるバラは、絵葉書の絵としても大変有名な場所です。

この他にもハンザ通り(S:t Hansgatan)や階段通り(Trappgatan)などの歩くだけでわくわくするような通りがたくさんあります。

ヴィスビーの町を象徴するアルメダーレン(Almedalen)

これだけ、城壁のなかではないのですが、あわせてご紹介したいのがすぐそばにあるアルメダーレン。その昔は港であったアルメダーレンですが、現在は美しい公園となっており、子どものための遊具や野外ステージがあり、様々な催し物が行われる場所となっています。この場所は夏にスウェーデンの政党が一斉に集まり演説や討論を行う場所としても有名であり、「アルメダーレン」という名前は、その政治の週間の代名詞ともなっています。