マンガ・コミック/口コミでおすすめの60年代の少女・女性マンガ

貴族の娘のドラマティックな物語 『白いトロイカ』

女性でありながら、あのトキワ荘の住人だった水野英子さんの少女漫画です。ロシア革命から逃げてきた貴族の夫婦が、農夫に自分たちの娘を託した。貧しい農夫の娘として育てられた貴族の娘、ロザリンダのドラマティックな物語。夢いっぱいの典型的な少女漫画です。

投稿記事

トキワ荘の住人、水野英子さんが描いた夢いっぱいの少女漫画

■作品名
白いトロイカ

■作者
水野英子

■巻数
全3巻

■連載雑誌
週刊マーガレット

■おすすめ理由
女性でありながら、あのトキワ荘の住人、
赤塚不二夫、石森章太郎と3人の合作作品もあるという水野英子さん、
この作品が「ベルサイユのばら」の元になったのではないかというほど
その当時の漫画家志望の女性に真似された少女漫画。

■あらすじ
ロシア革命(架空)のお話。

吹雪舞うクリスマスの夜、
貴族の夫婦が、逃げてきて農家へ自分たちの娘を託した。

少女の名前はロザリンダ。農夫は自分たちの娘として育てる。
ロタと名前を変え、農家の夫婦に愛されて成長する。

音楽のロストフ先生と出会い、ロタに歌を教える。
天才的な歌のうまさを持つロタ。どこかロシア皇帝に愛された歌姫に似ているロタ。

ロストフ先生はペテルブルグへ。
先生を追ってロタもペテルブルグへ行く。
旅の途中で、レオ伯爵に出会い。レオの元に引き取られる。
そして歌手としての勉強をすることになる。

次第にレオの事が好きになるロタ。
名前も偶然にロザリンダに変え、貴族の娘としてレオの元で磨かれる。

だが、レオにはナタリアという婚約者がいた。
レオの心の中でもロザリンダの存在は大きくなっていった。

歌の勉強をするロザリンダはロストフ先生にも再会し、自分の出生の秘密を知る。

皇帝に逆らったフョードル公爵の娘ロザリンダ。
母であるアンナは有名な貴族の歌姫だった。ロシア革命の英雄の娘。

レオも革命を狙う革新派のひとりだった。
そして幼馴染のアドリアンも黒い鷹として、国を悪政から救うため革命を起こそうとした。


貧しい農夫の娘ロタが貴族の娘、ロザリンダとわかるあたりは、やっぱり少女マンガ。
おばあ様らしき人の家で、おばあ様がお茶をこぼし、
ロザリンダが、「あら大変、お手伝いさんおてふきくださいな」
おばあ様が「あなたなぜお台所を知ってるの」
「なぜなんでしょう、でも、知ってました、どうしてでしょう」

こういうあたりが、胸がしまるんですよね。
少女まんがのときめき……。
そして極めつけは、この家に伝わる子守唄をパーティでロザリンダが歌う。

ああ、あなたはやっぱり……ってのが!
とても、ドラマティックな話です。夢いっぱいの典型的な少女漫画です。



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