テクノポップ/アーティストインタヴュー

立花ハジメ、半生記をアルバムに

ガラケーが不思議な無くなり方をして、一気にMacの世界に戻った立花ハジメさん。そこから始まった半生記への回顧、そしてMacとのシンクロニシティの歴史。それらを超越すべく、発表されたのが、新作『Monaco』です。1977年、Q’s Barでのプラスチックス音源も収録。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

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立花ハジメ

テクノポップ世代の方々には、お馴染みのプラスチックスのメンバーだった立花ハジメさん。プラスチックス解散以降も、ソロなどで活躍(「Replicant J.B.」は大好きな曲)、そして久しぶりに半生記的ソロ作『Monaco』を発表。その経緯について、ご本人にお話を訊いてみました。

 

一気にMacの世界に戻りました

ガイド:
立花ハジメさん、はじめまして。今回の新作『Monaco』は、ソロとしては前作『The End』が2002年、バンドとしては2007年のTHE CHILL以来ということになるのですかね?  2007年と2010年のプラスチックスの再結成ライヴ以外は、音楽活動としては少し間があいた感がありますが、最近はグラフィック中心の活動をされていたのでしょうか?

立花:
特にこれと言った事はしてませんでした(笑)。今年から日記でもつけようかと思って、Facebookを始めた事くらいでしょうか? 写真整理したりビデオ編集したりしてます……。

こちらは、今迄のアーカイブになってます。
友達申請の必要なこちらはブログ的な内容も入ってます。

ガイド:
で、このタイミングで音楽作品をリリースしようと思ったきっかけは?

立花:
去年暫くMacからも離れようと思い、仕事はしないで好きな事だけやるという生活を暫くしてました。庭いじりとかご飯作りとか…… カフェでゆっくりお茶するとか…… 

そんなある日思い入れのあるガラケーが、不思議な無くなり方をしました。断捨利モードとはいえ20年間の交友関係が無くなり… 憂鬱なようなすっきりしたような……

仕方なくiPhoneにしたのですが、染み付いたAppleのDNAが僕の中の何かを呼び起こしました。一気にMacの世界に戻りました。気が付くと、OS10を突き抜けてOS9の世界にいました。そこは懐かしくもあり新鮮な世界で、居心地の良い世界でした。すぐにそこが前世紀の遺物どころか宝の山だと言う事に気づきました。

おびただしい数の制作物、メール、人間関係……etc。宝の持ち腐れでした。ひいては自分という宝も持ち腐れていたのです。そこから自分の半生記を振り返りMacとのシンクロニシティの歴史、そしてそこからの超越を考え始めました。それがきっかけです。

 

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