スマートフォン/スマートフォンの選び方

固定電話とタブレットが合体したホームスマートフォン

パナソニックの「ホームスマートフォン」はタブレットを固定電話の子機にしてしまったもの。通常のワイヤレス子機のほかに、Androidが動作する7インチディスプレイを搭載したモニター子機がセットになっている。電話機能のほかにGoogle関連の機能が固定電話で使えることで新たな使い勝手を実現している。

青山 祐輔

執筆者:青山 祐輔

タブレットPCガイド

スマートフォンやタブレットの中でも7インチクラスのものは、外出するときにはいつも持ち歩いて、バリバリと使いこなすものというイメージがある。もちろん、人によって使い方や使うシチュエーションは様々だろうが、どちらかというとモバイル用途が多いことに異論はないだろう。

だけど、そんなイメージとは正反対のタブレットが、パナソニックから発売されているのをご存じだろうか。「ホームスマートフォン VS-HSP200S」は、家庭向け固定電話に、Android(2.3)が動作するタブレットが子機(モニター子機)がセットになったものだ。
ホームスマートフォン

ホームスマートフォンの親機(充電台)と子機とモニター子機


“スマートフォン”という名前が付いているが、どちらかと言えば”タブレット”だろうというツッコミはともかくとして、「ホームスマートフォン」という名前から製品のコンセプトは、なんとなく推測できると思う。

簡単に言えば、「固定電話とAndroidタブレットを合体」させたこのアイテム。例えば、自宅のリビングなどで手軽にネットを利用したいというニーズにはピッタリだが、電話とネットで、回線の扱いがことなるため、少々注意が必要なところもある。また、家電メーカーの製品らしく、インターフォンやドアの開閉センサーなどの同社製のホームセキュリティの端末としても利用できるのも特徴だ。


ハンズフリー通話できるタブレット

製品の構成は、受話器型子機とその充電台を兼ねた親機、そしてモニター子機からなっている。それぞれの役割と利用できる機能は、おおむね次の通りだ。

親機:電話回線への接続、留守番電話、子機(受話器型)の充電
子機(受話器型):通話、留守番電話の操作
モニター子機(タブレット型):ハンズフリー通話、留守番電話の操作、FAXの送受信、Androidアプリ、インターネット

気になるモニター子機のスペックは次の通り。

OS:Android 2.3
CPU:Marvell MMP2 800MHz(シングルコア)
メモリ:512MB
ストレージ:4GB
カメラ:130万画素
搭載センサ:GPS、3軸加速度センサ
電源:ACアダプタ、内蔵リチウムイオンバッテリ(2,450mAh)
ホームスマートフォン

モニター子機のサイズは約132×213×46mmで約590g


電話回線への接続や留守電話、FAXといった電話に関する基本機能は、親機がすべて担っており、ワイヤレス電話機で標準的なDECT方式で接続した子機から、それらを操作する。受話器型の子機については、パナソニックの従来の電話機と同等の機能を搭載しており、使い勝手などもそれにならっている。つまり機能やスペックなどについては、言わば「普通の電話機」だ。
ホームスマートフォン

モニター子機の背面は盛り上がっていて単体で自立する形状


気になるAndroidを搭載したモニター子機だが、こちらからは電話回線を通じての通話に加えて、Wi-Fi経由でのインターネット接続が可能だ。つまり、ブラウザやAndroid用アプリを利用した様々なインターネットのサービスが利用できるのだ。標準ではSkypeがインストールされており、アカウントを設定すれば内蔵カメラを利用したテレビ電話(ビデオチャット)がすぐに利用できる。アプリは他にも、GmailやGoogle+、radiko.jp、カレンダーなどのほか、mixiやFacebook、Twitterなどがプリインストールされている。
ホームスマートフォン

ホーム画面はAndroidそのもので右端に電話関連機能のアイコンが並ぶ



すでにAndroidユーザーなら電話帳が利用できる

モニター子機のOSのバージョンやCPUのスペックは、2010~2011年頃に発売されたスマートフォン相当のもの(SamusungのGalaxy SやソニーのXperia Arcあたり)。現在の最新機種からは見劣りするのは否めないため、ゲームを快適にプレイしたり、ホーム画面にウィジェットを大量に置くのは少々厳しい。だが、一般的なアプリならほとんど問題なく使える。

もちろんAndroidだから、当然Googleアカウントにも対応している。Google Playが利用可能なので、アプリが対応さえしていれば、より機能を増やしていくことができる。ただし、OSのバージョンが2.3と古いため、最新のアプリは対応していないものもあるので注意が必要だ。
ホームスマートフォン

既存のGoogleアカウントを設定するとスマホで登録した電話帳がそのまま使える


また、Googleアカウントに対応していることのメリットのひとつが、すでにAndroidに対応したスマートフォンを利用している場合、同じGoogleアカウントを設定するとアカウントに紐付けられた連絡先(電話帳)がそのまま利用できるという点だ。固定電話から電話を掛ける場合、スマホを電話帳として使うことがあるが、ホームスマートフォンならば本機の画面操作だけで電話が掛けられるのだ。
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