アロマテラピー/手作りアロマコスメの作り方・使い方

ラベンダーを使った化粧水の作り方……手作りで疲れた肌を癒す!

ドライラベンダーのハーブを使った手作り化粧水の作り方を紹介します。昔から、日焼け、火傷の肌トラブルに「ラベンダー」はとても役立つ植物として重宝されていました。今回は美肌作りに役立つ、セラミド入りのちょっぴり本格派手作り化粧水の紹介です。

橋本 裕子

執筆者:橋本 裕子

アロマテラピーガイド

ラベンダーを使った化粧水の作り方

ラベンダーを使った化粧水の作り方

<目次>
 

ラベンダーを使った化粧水の作り方……紫外線を浴びた肌に

夏の疲れた肌をラベンダーが癒してくれます!

夏の疲れた肌をラベンダーが癒してくれます!

残暑厳しい中、朝晩はだんだんと秋めいた季節となりました。この季節になると、冬に美肌をキープするためにも心がけたいのが肌の夏バテ対策です。夏の間、紫外線をたっぷり浴びた肌の疲れをこの季節にしっかりと癒して、乾燥してしまう秋冬の美肌対策に役立てましょう。

そんな夏バテ肌に役立つのがラベンダー。そして、美肌キープに欠かせない基礎化粧品はやっぱりローションです。美肌キープには、まずは水分補給して保湿することがはとても大切! そこで今回は、ドライラベンダーを使って、肌の修復や保湿に役立つ有効性成分セラミドを入れた、本格的ラベンダーの手作り化粧水を紹介します。
 

ラベンダーが日焼けや火傷に役立つ理由

昔から薬用として重宝されていた植物ラベンダー

昔から薬用として重宝されていた植物ラベンダー

そもそも「アロマテラピー」という言葉は、1930年代頃、フランス人のルネ・モーリス・ガットフォセという博士が、自ら研究中だったラベンダーの抽出液によって、自分の火傷がとてもきれいに治癒したことから研究を重ね、これを地元フランスの新聞に公表したことがきっかけで生まれます。

この博士は、化粧品会社のオーナーであり化粧品の開発としてラベンダーを研究していたそうです。研究中に負った火傷は、重度であったそうで、このエピソードから、ラベンダーが日焼けなど、「やけど」に近い皮膚のトラブルやダメージケアに役立つ植物として知られていたことがわかると思います。

アロマオイル(=精油)の効果効能においては、細胞成長促進作用を持ち、皮膚を再生する作用に優れています。昔から「薬草」として名高いハーブなので、「美容」というよりは「薬用」としての皮膚トラブルの役割に効果を感じています。

消炎、鎮静効果もあり、日焼けのみならず、赤く炎症を起こした皮膚を優しく鎮静してくれる効果にも優れているといわれています。よって、紫外線を浴びた後、さまざまなダメージを受けた肌を修復するのに、ラベンダーはとても役立つ植物だと言えるでしょう。

※禁忌事項:通経作用(月経を促す効果)があるため妊娠初期の方は使用を控えるほうがいいでしょう。血圧降下作用があるため、低血圧の方も注意が必要です。
 

化粧水のベースになるラベンダーのハーブティーの煮出し方

ドライハーブを使った化粧水作りの基本は「ハーブティー」。今回はドライラベンダーを使っていますが、下記の作り方の要領を参考にして、ローズやカモミール、カレンデュラなどをブレンドするのもおすすめです。

■化粧水用ドライハーブティーの作り方
ラベンダーを煮出したハーブティー

ラベンダーを煮出したハーブティー

<材料>
・ドライラベンダー または お好みのドライハーブ 12~13g
・精製水 または ミネラルウォーター

<道具>
・鍋
・スケール(計量器)
・ざるや網、コーヒーフィルター、茶濾しなど、ハーブティーを濾すもの
・ハーブティーの保存容器
・キッチンペーパー

<作り方>
(1)500mlのペットボトルのミネラルウォーターまたは、精製水500mlを鍋に入れて沸騰させる。
精製水またはミネラルウォーターが沸騰したらドライラベンダー(お好みのドライハーブ)を入れる。

精製水またはミネラルウォーターが沸騰したらドライラベンダー(お好みのドライハーブ)を入れる。

(2)沸騰したらドライラベンダー(お好みのドライハーブ)を入れて火を消して、蓋をして約20分蒸らす。
沸騰してドライラベンダー(お好みのドライハーブ)を入れたらすぐに蓋をする。蓋をしない蒸気と一緒に有効成分が逃げてしまうので注意!

沸騰してドライラベンダー(お好みのドライハーブ)を入れたらすぐに蓋をする。蓋をしない蒸気と一緒に有効成分が逃げてしまうので注意!

(3)蒸らしたら、茶こしなどで濾して常温で冷ませば出来上がり!
茶こしなどでキレイに濾して、常温で冷ませば出来上がり!冷ます時も蓋をしましょう。

茶こしなどでキレイに濾して、常温で冷ませば出来上がり!冷ます時も蓋をしましょう。

注意点: ドライハーブが水分を含む為、個人差がありますが出来上がりのハーブティーの出来上がり総量は約300ml~400mlに減ります。 冷蔵庫で約2週間保存OK。
 

ラベンダー入り本格派アロマ保湿ローションの作り方

では、抽出したラベンダーのハーブティーを使って、本格派アロマ保湿化粧水を作成します。

■ラベンダーアロマ保湿化粧水の作り方 容量50ml
手作りローションはたっぷり使えて経済的!

手作りローションはたっぷり使えて経済的!

<材料>
・ラベンダーハーブティー      45ml
・グリセリン              小さじ1

・アロマオイル(=精油)
ラベンダー                1滴
フランキンセンス             1滴

セラミド溶液              1ml

<道具>
・ビーカー  小                   
・1ml計量用 スポイドまたは計量スプーン   
・小さじ                       
・マドラー
・遮光ビンの化粧水保存容器
・無水エタノール
※化粧水用の保存容器は無水エタノールを少し入れて、瓶を回してまんべんなく行き渡らせて消毒をしておくと安心!

<作り方>
(1)ビーカーに、常温で冷ましたハーブティー45ml、グリセリン、セラミド溶液、アロマオイル(=精油)を入れてマドラーで優しくかき混ぜる。
ビーカーに、ローション材料を入れたら優しくかき混ぜます

ビーカーに、ローション材料を入れたら優しくかき混ぜます

(2)化粧水の保存容器に入れれば出来上がり!
遮光ビンの保存容器がおすすめ!

遮光ビンの保存容器がおすすめ!

※防腐剤を入れたい人はTGRという防腐剤がおすすめです。防腐剤を入れると保存期間が2~3か月に伸びます。

注意:冷蔵庫で約2週間保存可能。防腐剤が入っていないので早めに使い切りましょう。使用するたびに、優しく振ってから使うと精油の馴染が良いと思います。
ハーブティーを使った化粧水は「色」があるため、白い洋服に落とさないように気を付けてください。シミになってしまうことがあります。

今回は無水エタノールを使わないレシピなので、アロマオイル(=精油)の配合は少なく2滴としています。希釈が完全にできないことで、アロマオイル(=精油)が肌刺激とならないように注意しました。

精油をもう少し増やして入れたい方は「アロマ保湿ローションの作り方」の記事を参考にして、無水エタノールとハーブを漬け込んだものを活用するのをおすすめします。

ガイドは冷蔵庫に冷やした冷たいローションをお風呂上りに引き締め代わりにたっぷり使うのをおすすめします。火照った肌に冷たいラベンダーローションはとても心地よいです。保冷剤を入れた容器にローションを入れて、海やアウトドアを楽しむ出先に持ち歩くと、日焼けで火照った肌を鎮静させるのにも役立ちます。

また手作りすれば低コストでたっぷり使えるのでローションパックもおすすめです。ローションパックは何かをしながらケアすることができるので、時短美容ケアにもなりますよ。
 

有効成分セラミドについて

セラミドは、肌の細胞間の隙間を満たし、水分や細胞をどうしをつなぎとめる働きをする成分で、肌の奥から生まれてくる成分なのだそうです。これは、肌のバリア機能の働きを持つのが特徴で、セラミドが満たされている肌は外的刺激から肌を守る働きが高まるので荒れにくく、刺激に強い肌作に役立ち、キメも整った肌になっていく効果が期待できるとのこと。

よって、夏の肌は紫外線で外的刺激によるダメージを受けているので、セラミド溶液を加えることで、美肌に導いてくれる効果を期待して配合してみました。セラミド溶液は購入先商品の使い方をよく読んで、決められた配合量で使用することをおすすめします。
 

おわりに

自分で作ったアロマコスメは、料理と同じく自己責任で作って楽しむものです。安全にアロマコスメ作りを楽しんでいただくために、「アロマコスメの作り方・注意事項」の記事を最初に読んでいただくことをおすすめします。

手作りアロマコスメの材料はナチュラルな素材であり、基本的に肌に優しいコスメに仕上がりますが、全ての方の肌に合うとは限りません。アレルギーのある方、敏感肌の方、トラブルが心配な方は、必ずパッチテストをしてから使用していただくことをお願いします。

手作りのアロマ保湿ローションは、簡単に作れてとても経済的。大好きな香りに包まれながらたっぷりと肌を潤して、毎日のスキンケアを楽しんでください。

※パッチテストとは、腕の内側などにテストしたい材料を少し塗布して、赤くかぶれるなどの反応が出るかを確かめるテストです。精油1滴を、ティースプーン1杯くらいのお水で薄めて皮膚に塗布します。他の材料は、そのまま直接塗布してください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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