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夏の手作りスポーツドリンク&リカバリードリンク

夏のスポーツには水分補給がとても大切です。運動中や運動後の水分補給にお勧めな手作りスポーツドリンク、リカバリードリンクを紹介します。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

暑くなってもスポーツを続けている人は多いと思います。ガイド自身も、35度以上の暑さの中でも下手の横好きでテニスをしていますが、水分や栄養に注意しないと運動中にヘトヘトになったり、運動後にバテてしまいます。今回は、趣味で運動を楽しんでいるような方が、手軽に実践できる水分・栄養補給について考えてみました。運動中の手作りスポーツドリンク運動後のなんちゃって手作りプロテインドリンクを紹介します。

運動前の水分・栄養補給

一般的にコップ1~2杯程度(200ml以上)を30分ほど前に飲むといいと言われています。飲み過ぎるとタイミング的にトイレを使うのが不便なこともあると思うので、気温や運動強度に合わせて、自分に合った量を調整しましょう。

夏

日差しが強いと疲れやすくなりますよね……。

運動中の水分補給

1時間~1時間半ほど、軽めの運動をする場合は水分補給は水で大丈夫だと言われています。しかし、夏のスポーツは水だけでは不十分なことも多いと思います。水、またはスポーツドリンクを飲んだ時のパフォーマンスや疲労回復を比べるのもよいと思います。ガイドの場合、涼しい時は水だけで2時間ほどテニスができますが、暑くなると水だけでは体が持ちません……。必要な水分量を算出する方法はいろいろありますが、アマチュアにとってはなかなか難しいところです。運動中のこまめな水分摂取が基本です。

運動中の手作りスポーツドリンク

代表的な市販のスポーツドリンク4種類の栄養成分を見てみると500mlあたり、100~125カロリー、たんぱく質0g、脂質0g、炭水化物約25~30g、ナトリウム約200~250mg、カリウム約40~100mg、カルシウム約0~10mg、マグネシウム0~6mg、リン0~150mgが含まれていました。ガイドはスポーツドリンクの味がちょっと苦手なのと、節約のために自分でスポーツドリンクを作ってみることにしました。メープルシロップ、レモン汁、塩を入れることで市販のスポーツドリンクと似たような栄養配分になりました。

ガイドの場合、手作りスポーツドリンクを真夏のテニスのダブルスの場合は500ml、シングルスの場合は1000ml、それとは別に水を2.5リットルほど用意してプレーしています。手作りスポーツドリンクには、炭水化物も適量はいっているのでエネルギーが持続しやすいと思います。

手作りスポーツドリンク500ml分
【材料】
500ml容量の水筒
水と氷 合計500ml
グラニュー糖 大さじ2
メープルシロップ 大さじ1
レモン1/2 個 (大さじ1.5程度) 
塩少々(小さじ1/10、0.6g)

【作り方】
水筒にグラニュー糖、メープルシロップ、レモン汁、塩を入れる。水を50mlほど入れて蓋をしてよく振り材料を溶かす。氷を入れた後に水を一杯になるまで加える。

【栄養成分】
130カロリー、炭水化物32g、ナトリウム230mg、カルシウム16mg、カリウム46mg、マグネシウム6mg。市販のスポーツドリンクと似たような栄養構成で、メープルシロップ味の薄めのレモネードです。

運動後の手作りプロテインドリンク

運動をすると、筋肉に蓄えられていたエネルギー源であるグリコーゲンが消耗します。運動後、30分以内程度を目安に炭水化物とたんぱく質を摂取すると、筋肉の修復や疲労回復につながると言われています。

夏は暑さで食べるより、飲む方が補給しやすいと思いますので、代表的な市販のプロテインドリンク4種ほどの栄養成分を見てみました。280~350mlくらいのドリンクに、100~170カロリー、たんぱく質10~20g、炭水化物12~22g、ナトリウム0~20mg、そのビタミンB群、ビタミンDなどのビタミン、カルシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルが含まれていました。ビタミン、ミネラルなどの含有量は商品による差がとても大きいようです。手作りと呼べるかは分かりませんが、とても簡単なドリンクを紹介します。

運動後のリカバリープロテインドリンク
【材料】
低脂肪牛乳125ml
豆乳125ml

【作り方】
混ぜるだけ。帰宅後に飲んでもいいし、凍らせて持っていくのもOK。

【栄養成分】
116カロリー、たんぱく質8.5g、炭水化物10g、ナトリウム50mg、カリウム430mg、カルシウム142mg、マグネシウム40mg、その他豊富なビタミンを含みます。市販のプロテインドリンクより、分量を少なく設定したのでたんぱく質も少ないですが、趣味で運動をしている人にとっては、運動後のリカバリードリンクとしてちょうどよいかもしれません。牛乳だけ、豆乳だけ、あるいは、日によって交互に飲むのもOKですが、ガイドは牛乳を飲み過ぎるとお腹がゴロゴロすることがあるのと、幅広い栄養素が摂れるという部分を意識して混ぜてみました。
 
いかがでしたか? 夏の暑さに負けずにスポーツを楽しみましょう!
 
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