着物・着付け/着物のコーディネート

着物でお出かけ・雨支度vol.2 およばれ(礼装)篇(2ページ目)

結婚式などの式典には天候に負けず身も心も晴れやかに参加したいもの。知っておくと焦らず、余裕を持って対処できます。

斉藤 房江

執筆者:斉藤 房江

着物・着付けガイド

自宅で着替え終わってから雨...そんな時は

雨undefined移動undefinedタクシーundefined駅undefined屋根undefinedロータリー

雨の日は無理をせず移動しましょう

また、予想外に当日雨が降る場合もあります。そんな時は無理をせずタクシーを利用しましょう。予約をして家まで来てもらい出来れば会場まで、遠方の場合は車寄せやロータリーのある大きめの駅まで利用するのが得策です。

屋根の無い場所では和装の雨コートがあれば着用し、お持ちでなければ大判のショールなどをさっと腰に巻き裾をカバーすると安心です。足元も出来れば雨対策の履物を履き、荷物になりますが礼装用の草履と替えの足袋をお持ちになる方が良いでしょう。

こう書くと「やっぱり着物は面倒だなぁ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、フォーマルな装いはお洋服でも一緒です。移動の際はレインブーツ等を履いて、パンプスと替えのストッキングを用意するのと変わりません。フォーマルとはそういうものだと思い無理をせず、時間と心に余裕を持って行動しま しょう。

自宅→美容室→会場の場合

美容室などでヘアセットと着付けをされる方は前記の混合で、脱ぐ時に困らない服装で、濡れない様に準備した一式を持ち込み、「●時には会場に着きたいので、○時△分には出発したいのですが……」と、都合に合わせて仕上がりの時間にタクシーを予約してもらいましょう。

持ち込んだ荷物(畳紙や草履の箱などは意外と嵩張ります)と着替えの洋服が邪魔になる場合は、預かってもらえるか、又、宅配などで送ってもらえるかなど都合に合わせて聞いてみましょう。

これは天候にかかわらず、なるべく手荷物は少ない方が楽ですので、予約を入れた際に確認しておくと当日焦らなくても済みますし、美容院側も段取りがスムーズになります。

慣れないうちは無理をせず、使える手段は多いに活用してください。

雨の日のおでかけは無理をせず

気軽なお出かけ&礼装共に、最後にこんな事を言うのは何ですが、正直言って、まだ『慣れていなくて』自信が無くて『どうしても着物でなければ!』という場合でなければお洋服でのお出かけをおススメします。

何故かと言いいますと、着物は
  • 裾が長い=洋服で言うとマキシ丈のロングスカートを履いている様なもの。雨の日に敢えては着ませんよね?
  • バッグを肩から掛けられない=傘を持ったり、濡れたところを拭きたい時には手が空くと楽なのですが、着物の場合、バッグ等を肩からかけることが困難。
  • 絹物は水に弱い=特に縮緬やお召しなど「しぼ」が特徴の生地は濡れると縮みやすく、袷の場合はフクロ※になってしまう事も。
※八掛(裏地)との釣り合いが合わずにたるみが出来てしまい、変な皺が出てしまう事。直すには洗い張りをして仕立て直しが必要に。

この様な理由で、もし無理して着物で出かけ嫌な思いをしてしまい、着物で出かける事自体が面倒くさくなって着なくなってしまう事が一番もったいない!と個人的に思うからです。

これも雨の日対策の1つだと柔軟に考えていただければ幸いです。
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