リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

女性活用のリーダーシップ-躍進する井口一世社

埼玉県の所沢市に拠点を置く、小さなエクセレントカンパニー、井口一世社の井口社長に女性活用のリーダーシップをテーマにお話を伺いました。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

埼玉県の所沢市に拠点を置く、小さなエクセレントカンパニー、井口一世社の井口社長にリーダーシップをテーマにお話を伺いました(インタビューは2013年4月25日に行いました)。

ガイド:貴社はここ2~3年、飛ぶ鳥を落とす勢いですね。

午前・午後の休憩時間を活用した社員とのコミュニケーション

午前・午後の休憩時間を活用した社員とのコミュニケーション

井口社長:お陰さまでこれまでの努力が報われ、昨年は東京都経営革新優秀賞「最優秀賞」、今年はJapan Venture Awards経済産業大臣賞を受賞させていただきました。

ガイド:凄いですね。20名程度の小さな会社がこのような表彰を受けたことはあまり聞いたことがありません。金型レス、切削レスなど、これまでの製造業の常識を打ち破り、小ロットでも大幅なコスト削減に寄与したことに社会的なインパクトがありますね。

ガイド:ところで、会社を訪問すると、ほとんどが若い女性社員であったのでびっくりしたのですが、何か狙いはあるのでしょうか?

井口社長:女性が好きなもんで(笑)。冗談はさておき、公正かつ公平に評価して、結果的に女性が多かったに過ぎません。最新鋭の工作機械を操るのですが、中途半端な知識を持っている方よりもゼロベースの方のほうが余計な知識が邪魔にならない分、人材として伸びるのです。これまで採用には試行錯誤してきましたが、今現在はこのように捉えています。
採用には相応のエネルギーを割いており、弊社独自の試験を潜り抜けませんと採用には至りません。試験や面接を繰り返し、多面的に人材を視ています。

ガイド:戦力になるために、色々な工夫をされていると思いますが、いかがでしょう?

井口社長:新入社員はこの4月に女子4名、男子1名の計5名採用しましたが、入社日から新入社員研修を行い、その後は現場に配属・ローテーションを行い、適性を見ながら、本配属という流れです。
弊社は設備と同様、事業目的に明示しているように、最高レベルの人材に養成するために、OJTのみならず、教育にも力を注いでいます。企業は人なり、金の前にモノ、モノの前に人です。出発点は人ですので、人の品質管理を徹底しております。

ガイド:会社に入ると挨拶は徹底されていますし、活気がありますね。かなり遅くまで社員の方は仕事をしているようですね。

井口社長:社員には早く退社するように言っているのですが、みな仕事が好きなのです。私は常日頃、「失敗は成功の母」ということで、大いに失敗しなさいと社員には伝えています。失敗することで色々なことを学習するのです。ですので、できるだけ目を瞑り、口出しはしないようにしています。ここは外せないというポイントだけはきちんと押さえるようにしています。
お陰さまで受注量が多く、人出不足気味なので、量的に負荷が掛かっているのは否めません。本当に夜遅くまで一生懸命社員が働いているのは使命感や責任感が強い賜物でしょう。
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