パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

チクテベーカリー【南大沢】

チクテベーカリーが南大沢に新しいお店をオープンしました。新しい環境で開かれていく、チクテベーカリー。パンの種類と量が増えました。ひとつひとつ丁寧に焼かれているのはずっと変わらず。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

チクテベーカリー南大沢店、オープン

パンが次々焼き上がって並んでいく

パンが次々焼き上がって並んでいく

2013年3月10日、チクテベーカリーが南大沢に新しいお店をオープンしました。古くからある団地の中の広場のような場所で、小さい子供からお年寄りまで、ひっきりなしに訪れるお客さんの短い行列ができています。

以前のチクテベーカリーならば、あっというまに売り切れてしまうかもしれないお客さんの数。しかしパンもそれに負けてはいません。店主の北村千里さんは今回のリニューアルオープンにあたって、オーブンやミキサーなどの機材を入れ替えることで、製造するパンの量や種類をひろげたのです。
チクテベーカリー 入口と出口

チクテベーカリー 入口と出口

イートインスペース

イートインスペース

シンプルで風通しのいい店内へは左側のドアから入り、右側のドアから出てくるように、自然の流れができています。右手奥には大きなテーブルがひとつ。そこでカプチーノなどちょっとした飲み物も注文できるようになっていて、目当てのパンを待つ間のひととき、まだほんのり温かいパンをかじりながら、サンドイッチで昼食をとりながらと、思い思いに心地よい時間を過ごすことができます。

イートインとしてのメニューは現在はパンのおまかせセット(400円)のみで、これは飲み物にパン4種類のスライスとハチミツが付くセットです。冷蔵ケースに入っているサンドイッチはお昼頃には売り切れることも。食材を厳選しているのでシンプルでありながらとても丁寧につくられた味がします。くろカンパーニュやハチミツカンパーニュを使用したサンドイッチがおすすめです。
サンドイッチ(ハムとチーズundefinedにんじんとマスタードチキン)

サンドイッチ(ハムとチーズ にんじんとマスタードチキン)

サンドイッチのメニュー

サンドイッチのメニュー


変わったこと、変わらないこと

今、北村さんが職人として最も興味あるパンは、自分がつくりたいというよりも、お客さんによろこんでもらえるパンなのだそうですが、酵母は自家製、粉は国産のもの、ということだけは、以前から変わらない決まりです。そして、チクテのパンのなかで唯一イーストを使用しているマフィンは、相変わらず銅板でひとつひとつ手焼きされ、ふんわりしたクッションのような愛嬌のあるルックスをしています。
マフィン

マフィン

10年ほど前のチクテベーカリーのパンはこのマフィンを除いてバリバリのハード系という印象でした。中にクリームチーズがたっぷり入った「フロマージュ」や「プチプリュノー」(プルーン入り)などはクラストでチーズをすくうようにして食べたものです。これはこれで好きでしたが、今回のリニューアルでオーブンを変え、新たにレーズンの液種とルヴァン種を起こして使用することで、これらのハード系のパンもどこか食感が丸味を帯びて、クラストも薄く、生地の旨味はそのままに、少し柔らかに仕上がっています。
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