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大型連休に格安で海外旅行へ行く方法4選

GW(ゴールデンウィーク)や年末年始、夏休み・お盆などの大型連休には長期休暇を利用して海外旅行に行きたい人も多いはず。ハイシーズンに格安で海外旅行へ行くおすすめの方法を4つご紹介します。【2019年最新情報】

中原 健一郎

執筆者:中原 健一郎

海外旅行ガイド

大型連休に格安で海外旅行に行ける可能性はゼロではない!

大型連休の風物詩、渋滞

大型連休の風物詩、渋滞

せっかくの連休、たまには海外にでも行きたいなあと思ってはみたものの、毎年テレビに映されるのは新幹線の乗車率やごった返す羽田空港、ヘリから撮影した高速道路の渋滞の映像などなど。しかも、海外航空券はJRの運賃とは違いピーク時にはぐっと高くなります。

「家でゆっくりしてた方がいいや」と思いたくなるのも無理はありませんが、最初からあきらめてしまうのはもったいないですよ!

下記4つの方法を、ぜひ検討してみてください!

<目次>  

安く行く方法1 まず、LCC(ローコスト格安航空会社)で探してみる

ピークシーズンはLCC(ローコスト格安航空会社)でお得に海外へ行こう!

ピークシーズンはLCC(ローコスト格安航空会社)でお得に海外へ行こう!

当たり前のようで恐縮ですが、これには理由があります。海外個人旅行でよく使われる大手航空会社の「格安航空券」ですが、この正体は包括旅行運賃(IT運賃)といって、パッケージツアー用などに旅行会社が大量に仕入れた座席のバラ売りが基本です。

当然、その価格は市場(シーズンや搭乗率など)の影響を強く受けますし、交渉による部分もあります。ただでさえ混雑している日の座席を、航空会社が安く卸すはずがありません。結局ピーク時の航空券は旅行会社で扱っているものも正規割引運賃だったりして、航空会社のホームページで直接予約するのと変わらないなどということもありえます。

つまり、ピーク時の航空券を格安航空券で探すということは、発想からしてちょっと違っていると言えないこともありません。
LCCはインターネットでの予約が基本

LCCはインターネットでの予約が基本

しかし、LCCに格安航空券は存在しません! もともと安いから、ではありません。全座席がインターネットを中心とする直販だからです。言ってみれば全て紛れもない正規割引運賃です。

LCCは残席数によって運賃が上がっていきますので、早く予約すればするほど安い運賃で取れるチャンスが大きくなります。これは、割り当て分の座席がなくなれば販売終了の格安航空券とは似て非なるものです。ピーク時であっても早い者勝ちでお得な料金で予約することができます。この点は、ピーク時にはそもそもお得な料金設定がない格安航空券に比べて納得感があるのではないでしょうか。

特に、地方路線は掘り出しものに出合える確率が上がりますよ。

日本発の代表的なLCC  

安く行く方法2 ネットがダメでも旅行代理店に電話する、もしくは行ってみる  

旅行会社のカウンターにはネットには出ていない情報も!

旅行会社のカウンターにはネットには出ていない情報も!

ちょっと思い出してください。一昔前まで、旅行の計画には電話や足を使っていませんでしたか? その際旅行代理店で、「かしこまりました。ご用意できるか交渉してみます」なんて会話もあったのではないでしょうか。

インターネットにこれはできません。オンラインでの航空券検索は価格の比較も容易で大変便利ですが、表示される料金は「現在問題なく予約できる料金帯のうちの最安値」です。ここに人の手が加われば、別の回答が出てくる可能性がないはずはありません。

中小旅行代理店のうたい文句に「~航空、~方面に強い!」というのを良く見かけますが、強い弱いがあるのはこういう事情にもよるものです。

「なんか安くていいツアーないかね~? できれば美味しいものを食べたいんだけど」というような“超あいまい検索”だって人間なら可能です。旅行手配の最前線であるカウンターには、必然的にお得な情報も集まってきますので、掘り出しものを紹介してもらえるかもしれません。

ホテル予約の場合はなお顕著で、ネット上では満室でも直接電話やメールで問い合わせたら「空室あり」ということは、実際ざらにあります。

壁にぶつかったら、基本に立ち返る。何事も同じなのかもしれませんね。
 

安く行く方法3 ゴールデンウィークとお盆は、海外発券や船便を使ってみる

韓国には多くのLCCが就航する(写真は消失前の南大門)

韓国には多くのLCCが就航する(写真は消失前の南大門)

年末年始とゴールデンウィーク、どちらが国際航空便の予約が取りやすいかと言えば、もちろんゴールデンウィークです。理由は簡単、ゴールデンウィークは日本だけの連休だからです。つまり、日本を一歩出れば連休でも何でもなくなるのです。お盆も、夏休みということはありますが、基本的には同じです。

これを利用して、日本から一旦近隣諸国まで行き、その都市発の航空券を別に買うということがテクニックとして可能になります。ただしこれは、その先ある程度遠くへ行くということが前提です。遠くへ行けば行くほど、この海外発券のメリットは大きくなります。

この場合、オススメなのが、ソウルと香港、あるいは台北です。いずれの都市も日本からLCCの就航があり、格安航空券で行くにしても比較的安価で行く事ができます。

韓国には多くのLCCがあり、ソウルから先もLCCということもできますし、普通の格安航空券も大体日本と同じくらいの値段で世界中どこへでも行く事ができます。

韓国のLCC
船で韓国へ行けばお得な航空券が手に入るかも!

船で韓国へ行けばお得な航空券が手に入るかも!

それから西日本の方にはかなり現実的な選択肢となりうるのが、釜山への船便です。福岡から釜山までは高速船で約3時間、下関からは夜出発して朝に着きます。

わざわざピーク運賃の飛行機に乗るため関空まで出るよりも、釜山へ行く方が安くて楽ということは場所や時間次第で大いにありえます。
 
JR九州高速船のホームページ (博多・対馬から釜山へ)
カメリアラインのホームページ (博多から釜山へ)
関釜フェリーのホームページ (下関から釜山へ)

釜山で釜山発の航空券を買っても良いですし、釜山からソウルへの移動手段はいくらでもあります。
香港には中国本土や南アジア、中東への航空券が豊富

香港には中国本土や南アジア、中東への航空券が豊富

また日本からの航空券がやや高くなりますが、香港まで行くと、南アジア、中東、アフリカ方面への便の選択肢が劇的に増えます。また、中国国内への便も当然ながら非常に充実しています。

香港のLCC
香港エクスプレスのホームページ
(成田・羽田・名古屋・関空・高松・広島・福岡・熊本・長崎・鹿児島・下地島・石垣島から香港へ)

日本から台湾へのLCC
タイガーエア台湾のホームページ
(旭川・函館・花巻・仙台・茨城・成田・羽田・小松・名古屋・関空・岡山・福岡・佐賀・那覇から台北へ、成田・名古屋・関西・福岡・那覇から高雄へ)
スクートのホームページ
(札幌・成田から台北へ、関西から高雄へ)

同じく日本のピーチ、バニラエア、さらにジェットスターも日本国内から韓国、香港、台湾へ就航しています。これらの都市からの格安航空券はインターネットで探すこともできますし、日本の大手旅行代理店なら支店を持っていますので、そこで申し込むこともできます。
 

安く行く方法4 マイレージで予約してみる

ただでさえ席が取りづらいのに、マイレージでタダで行ける訳ないじゃないかと思われるかもしれませんが、日によっては意外と取れることもあったりします。
マイレージで海外無料航空券を手に入れよう!(写真はイメージです)

マイレージで海外無料航空券を手に入れよう!(写真はイメージです)

早めの予約ももちろん大切ですが、フライト直前、キャンセルが出るタイミングも狙い目かもしれません。ピークなのに結局席が埋まらなかったりした場合、予約がとれてしまってもおかしくはないでしょう。ただしマイレージプログラムによって座席提供のルールは違いますし、除外日設定がある場合もありますので留意してください。

貯まったマイルがある人は、ぜひダメモトで試してみてください。さすがに、連休初日の出発便や最終日の帰国便などは難しいと思いますが、希望日や希望の便を少しずらしてみると、「この便なら空いてます」という嬉しい回答が返ってくる確率がぐっと上がります!

料金の高いゴールデンウィークや年末年始にタダで海外へ行ければ、これほど有効なマイレージの使い方はありません!

また先ほどの海外発券とミックスして、ソウルや香港、あるいは台北までLCCで行き、そこからマイレージ(あるいはその逆)というのも上級テクニックとしてオススメです! 今は全日空、日本航空をはじめほとんどの大手航空会社が世界のいずれかのアライアンス(航空会社連合)に所属していますから、マイレージ予約の場合はそのアライアンスグループ内のどの航空会社を使うのも自由という場合がほとんどです。

つまり、日本、韓国、香港、台湾、どこから出発してもほとんど同じということです。ANAやJALのマイレージだから必然的に日本から出発しなければならないなんてことは決してありません! ならば、ピークの混雑を避けるためにお隣りの国から出発するのは検討の価値ありだと思いますよ。
 

長い目で見ると、ピークの混雑は減少傾向に

かつて、大型連休はどこへいっても大混雑だった……

かつて、大型連休はどこへいっても大混雑だった……

2019年のゴールデンウィークは最大10連休ということもあり、確かに例年にない熾烈な座席争いが起こっているのは間違いありません。2018年の最大9連休と比べてそんなに変わるものかな?というのが率直な個人的所感ですが、マスコミの報道等によって加熱している部分もあるのかもしれません。

しかしながら10年単位で見ると、近年はピークの混雑というのは一昔前に比べたら大分緩和されてきて、ピークにもかかわらず色々お得な旅行が実際に可能になってきたのはなぜでしょう。これは推測の域を出ませんが、かつて日本社会が右肩上がりの成長を続けていた時代には、大型連休ともなれば全国民が一糸乱れずレジャーを楽しむ時代が続いていました。スキーのリフトに乗るのに2時間待ちなんて時代がほんの少し前に確かにありました。

しかし低成長、人口減時代を迎え、個人の価値観が多様化した今、そのような現象はすでに過去のものとなりつつあります。簡単に言えば、大型連休だからといってそこまで混雑する時代ではなくなったということです。これは、喜ぶべきことなのか悲しむべきことなのかは難しいところですが。

いずれにしても、お得に旅行できるのは嬉しいことです。ちょっとアンテナを伸ばしていろいろ探してみてください!

※上記データは記事公開時点のものです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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