住宅ローンの借入/住宅ローンの基礎を学ぼう

住宅ローンのワイド団信とは?

住宅ローンの借入れ条件の一つが団体信用生命保険への加入です。健康上の理由で加入できなかった場合には住宅ローンが借入れできません。この場合にとれる方法は大きく2つ考えられます。昨今、引受条件を緩和した団信も出てきました。この団信はどのようなものなのか、概要を解説します。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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■健康状態が優れないと住宅ローンは借りられない?

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住宅ローンを借入れするためには、健康であることも大切な要件です。

団体信用生命保険(以下「団信」)はまさに生命保険ですので、加入に際しては健康状態が問われます。通常の生命保険同様、健康上の理由から引受けてもらえず、住宅ローンの借入れができない、という事態も起こりえます。団信に加入できないが、住宅ローンの借入れをしたいという場合にとる方法の一つとして、団信の加入が借入れ条件になっていない住宅ローンを選ぶことが考えられます。

万一のときに住宅ローンをカバーできるような生命保険にすでに入っていれば良いですが、現在の保険だけではカバーできないようなケースでは、ワイド団信付き住宅ローンの利用も選択肢となります。

■加入条件が緩和された団信、「ワイド団信」とは?

生命保険には引受緩和型と言って、健康状態での保険の引受け範囲を広げているものがあります。健康体や通常の生命保険に比べると保険料は割高になりますが、通常の生命保険には加入できないが保障を確保したいという方には役立っている保険です。

昨今、団信にもこの引受緩和型があり、一般的には「ワイド団信」と呼ばれています。糖尿病、高血圧症、肝機能障害など健康上の理由で通常の団信に通らない場合でも、加入条件が緩和されたワイド団信で受けてもらえる可能性があるというものです。通常の団信に通らなかった場合の住宅ローンの借入れのもう一つの方法は、このワイド団信付きの住宅ローンの利用です。

告知項目は、通常の団信とほぼ同じで、「3ケ月以内に医師の診察を受けていないか」、「3年以内に2週間以上の治療はないか」、「障害はないか」というような内容です。このくらいなら加入できる、という明確なラインは明らかにはなっていませんが、引受範囲を広くしているということで、通りやすいものと考えてください。

団信の保険料は、通常銀行の負担です。そのため、ワイド団信付き住宅ローンの場合には、適用される住宅ローンの金利が、通常よりも0.2~0.3%高くなります。また、申込みできる年齢の範囲がありますので注意してください。

現在、メガバンクをはじめ、一部の地方銀行、ネット銀行でも取り扱われています。病歴があるからと言って、通常の団信に通らないとは限りません。一般の団信とワイド団信では引受会社が異なるので、再度の申込が必要にはなりますが、まずは通常の団信に申込み、診査が通らなかった場合にこのワイド団信に申込みするという手順が良いでしょう。団信は万一の場合に役立つものです。告知義務違反(虚偽の告知をすること)で保険金がおりないようなことがあれば、大変な思いをするのは遺族ですので、正しく詳しく告知を行うようにしましょう。

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