テラス・バルコニー・ベランダ/テラス・ウッドデッキの基礎知識・リフォーム

日差しを遮る外まわり建材の種類と特徴&選び方

夏場の強い日差しを上手に遮ることで、室内での心地よさはもちろん、節電効果も期待できます。ここでは、日差しを遮るためのプランニングの注意点や、オーニング・シェード・ルーバーなど外まわりの建材商品についてをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

居心地のよい住まいは、夏場の日差しを上手に遮る工夫も必要

太陽の光があふれる明るい住まいは多くの方が望むものですが、快適に過ごすためには、日差しを上手に遮ることも必要です。室内への日差しを調節することで、心地よさだけでなく、エアコンの使用も減少し、節電効果を期待することもできるでしょう。

特に夏場の強い日差しを遮るには、間取りや窓のプランニングはもちろん、窓の設置方位や形状などに合わせて、外まわりにも効果的な対策を検討しておきたいもの。建材メーカーの商品には、さまざまなアイテムが揃っているので、プランや条件にあわせて取り入れることができるでしょう。

後付けが可能な庇。モダンが求める主張しないデザインなので、外観デザインにも馴染む。出幅500mmundefinedすだれフック付undefined[コンバイザー]undefinedundefinedYKK APundefinedhttp://www.ykkap.co.jp/

後付けが可能な庇。モダンが求める主張しないデザインなので、外観デザインにも馴染む。出幅500mm すだれフック付 [コンバイザー]  YKK AP

日差しに合わせた軒や庇を設けることが基本

日差しを効果的に遮ることができる住まいにするには、環境に合わせた軒(のき/外壁より外側に出ている屋根部分)や庇(ひさし/窓や出入口などの上部に設けた屋根状のもの)を設けることが基本です。

軒がせり出しているほど日差しを遮ることができますし、庇は日差しを遮るだけでなく 雨が直接窓から入り込むことも防いでくれるものです。建材メーカーからは、シンプルなデザインの庇も多く提案されており、小窓に設けるものや外壁仕上げ後に取付が可能なタイプなどもみられます。

新築や建て替えの際には、季節を通して、どのような日差しが入るかを考慮し、軒や庇を設けることがポイント。実際の家づくりの中では、設計担当者からの提案されたプランを確認していくことになるでしょう。日差しがどのように入るのか、夏や冬の違いなどの説明を受けた上で判断すること。住宅によっては、軒や庇を設けないケースもみられますが、メリット・デメリットを確認し、敷地条件や間取り、デザインなども含め、設置の有無などトータルに検討することが大切です。


日本家屋で用いられる簾やよしずと同様の考え方のアイテム

従来の日本家屋では、深い軒や庇を設け、夏場には軒の下に簾(すだれ)を下げたり、よしずを立て掛けるなどして、日差しを遮り風を通す、というような工夫をしてきました。建材メーカーから提案されている日差しを遮る外まわりの建材商品にも、基本的には同じような考え方のアイテムが多くみられます。
 

シャッターやルーバータイプの建具  光や風をコントロール可能

窓の外側に設置する電動ルーバーの角度調整で光と風をコントロール。ブラインドの操作には、リモコン電動機構を標準装備し、ルーバーの角度調整や全閉全開が可能。 [リモコン外付ブラインドundefinedX-BLIND]undefinedYKK AP

窓の外側に設置する電動ルーバーの角度調整で光と風をコントロール。ブラインドの操作には、リモコン電動機構を標準装備し、ルーバーの角度調整や全閉全開が可能。 [リモコン外付ブラインド X-BLIND] YKK AP 

日差しを遮る効果が期待できる方法のひとつに、窓にルーバー(ガラリ)タイプの建具を設けることが挙げられるでしょう。メーカー商品としては、通風機能のある窓シャッターやルーバータイプの雨戸、固定式や引戸タイプの可動ルーバーなどがあります。

窓シャッターは、一般的にアルミやスチールの羽根(スラット、ルーバー)を上下させて開閉するというもの。羽根の開閉を調整して採光や通風が可能なタイプ(ブラインドタイプ)などであれば、日差しに合わせて使用することができるでしょう。ルーバータイプの雨戸にも、ブラインドのように羽根を調節できるタイプもみられます。引き戸だけでなく、折れ戸タイプもあるので、使い勝手に合わせて選ぶことが可能です。

また、格子やルーバータイプの建材も各メーカーから提案されています。比較的小さな窓に設置するルーバータイプの面格子なども。好みの角度にルーバーを調整することで、プライバシーを守りつつ、日射しを遮ることができるでしょう。

オーニング  手動や電動タイプなど豊富な商品が揃う

手動と電動タイプが揃うオーニング。リモコンで操作することも可能。光触媒コートの防汚タイプも揃う。[サンブレロ Type02 防汚テント:303]undefined undefinedYKK AP

手動と電動タイプが揃うオーニング。リモコンで操作することも可能。光触媒コートの防汚タイプも揃う。[サンブレロ Type02 防汚テント:303]   YKK AP
 

窓からの日射しを遮り快適な空間を生み出すアイテムとして、一般的になってきたのは、オーニング(awning)。オーニングとは、窓(開口部)に設置された「日除け」「雨よけ」「ひさし」などのこと。巻き取りパイプに布を取り付け、季節ごとの日射しに合わせて出し入れし、直射日光を調整することが可能なものです。

アームが伸縮して布を水平に張り出すタイプ、開口部に対して垂直に開閉するものなどがあり、また、手動で動かすタイプ、スイッチやリモコンで作動する電動タイプも揃っています。太陽光に反応して自動的に開閉をするセンサーや強風時に自動で収納するセンサー付きの商品も。高窓やFIX窓にも設置できる小型のタイプもみられるなど、商品ラインナップも豊富になってきています。
 

外付けタイプのシェード  簾やよしずのような効果を得ることができる

強い日射熱を遮蔽し、室内温度の上昇を抑えるため、エアコン代の節約にも。日中は外からの視線もカットすることが可能。すっきりと収納できるのも魅力。[アウターシェード 壁付け納まり(バルコニー):開 手すり固定 本体:H2 生地:グレイ(YS)]undefined undefinedYKK AP

強い日射熱を遮蔽し、室内温度の上昇を抑えるため、エアコン代の節約にも。日中は外からの視線もカットすることが可能。すっきりと収納できるのも魅力。[アウターシェード 壁付け納まり(バルコニー):開 手すり固定 本体:H2 生地:グレイ(YS)]   YKK AP
 

オーニングと同様に生地を使用するなどした、外付のスクリーン(シェード)商品もみられます。デッキやテラスの床まで降ろし設置するタイプ、2階のバルコニーやパーゴラなどに設けることができるタイプなどさまざまです。いずれも、簾(すだれ)やよしずのような効果を得ることができるものです。その他、開口部から少し離れた位置に設置することができる商品もみられます。

シェードやオーニングを設置するメリットは、心地よく、省エネにつながるということだけでなく、紫外線から室内や家具を守ってくれるという利点も。周辺環境によってはプライバシーの確保にも役立つでしょう。
 

パーゴラタイプに、屋根から入り込む日差しをカットする天井カーテン(ホワイト色)を設置して快適なスペースを実現。 [木調テラス屋根undefinedサザンテラス]undefinedYKK AP

パーゴラタイプに、屋根から入り込む日差しをカットする天井カーテン(ホワイト色)を設置して快適なスペースを実現。 [木調テラス屋根 サザンテラス] YKK AP


 

緑のカーテン 植物を這わせやすいアイテムも 

日射しを遮る工夫として、つる性の植物を利用した緑のカーテンは一般的になっています。エクステリア建材のアイテムにも緑のカーテンを設置しやすくする、手軽につくることができるフェンスや部材、パーゴラなどが揃っていますし、窓上の外壁に取り付け、緑のカーテンだけでなく、簾やよしずを設置しやすくするバーなどの建材商品も提案されています。

簾やよしずを設置することができるアイテム。つる植物を這わせてグリーンカーテンをつくることも。[グリーンバー ゴーヤバーとして利用 H2]undefinedYKKAP

簾やよしずを設置することができるアイテム。つる植物を這わせてグリーンカーテンをつくることも。[グリーンバー ゴーヤバーとして利用 H2] YKKAP


強い日差しを遮り、快適な暮らしを実現するためには、これらの建材を上手に取り入れるだけでなく、庭のつくり方も合わせて検討することも大切です。たとえば、南・東・西側には落葉樹を植えれば、夏は日射しを遮り、冬は暖かな日射しを取り込むことが可能。効果的に日射しを遮るためには、環境に適した樹木を植えることなども含め、住まいの外まわり、エクステリア全体も考慮してプランニングすることが重要しょう。


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