ポイント4. 水まわりリフォームは、家事動線を意識して計画する。
お風呂、キッチン、洗面脱衣室などの水廻り動線と、そこでの作業を行う家事動線は同じです。ここで大切なのは、住まい手の1日の行動を聞いて、動線を考えること。例えば、洗濯。会社から帰宅して洗濯→室内に干して→翌朝出勤→帰宅して畳んで収納する場合。この動線をなるべく短く配置します。キッチンもこの動線上か、近くにあると便利です。
それにプラスして、室内物干しの本数を増やしたり、動線上にアイロンを掛けられる場所を用意したりできると、より使いやすくなります。洗濯はほぼ毎日の作業になりますから、主にその作業をする人が一番楽で、効率良い方法を考えます。
水まわりリフォームは家事動線との関係をよく考えて計画すると使いやすい。キッチンから浴室までつながる家事動線の事例。
ただし、家事動線の整理は、間取りの変更にもつながり大規模リフォームになる場合がほとんどです。そのような場合は、耐震、バリアフリー、省エネリフォームなど家の構造部分に及ぶリフォームを行う場合に合わせて行うのがベストです。
大規模になりますが、一度に済むようなリフォームをすることが、結果として経済的で、ローコストにつながるのです。
納得のいく水まわりリフォームをする為に
水まわりも、住まいの一部です。水まわりだけのことを考えるのではなく、暮らし全体の一部として考え、水まわりリフォームを計画することが、暮らし全体の価値を向上させることにつながります。暮らし全体を考えるとは、住まい手の日々の生活を把握して要望をまとめること、建物の劣化状況等の現況確認をすること、水まわり以外の各居室との連携や家事動線を考えること等です。暮らし全体を具体的に考え、リフォームの計画をするのは、リフォームのプロである造り手の仕事になります。
一般の住まい手ができることは、プロに依頼する前にご家族で十分に話し合い、ある程度要望を整理しておくこと。予算という制約がありますから、家族全員が満足することは難しいことかもしれません。しかし、家族内での十分な話し合いが、最後には必ず意味のあるプロセスになります。