出産・育児費用/イマドキの出産事情と注意したいお金の話

高齢ママの出産費用とその後のライフプラン(2ページ目)

全出産における高齢出産の割合は22%ほど。両親ともに年齢が高い場合、その後のライフプランを少し立てておくだけで、安心を得ることができると思います。出産費用の目安、高齢出産ママが考慮しておきたいポイントについて確認してみましょう。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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高齢出産で子どもができてからのライフプラン

子どもが成人していないのに、そろそろ年金……

子どもが成人していないのに、そろそろ年金……

子どもができてからのライフプランは、夫の年齢や職業、妻の稼ぎによっても変わってきます。例えば1人目のお子さんが生まれたとき、パパが45歳だったとします。お子さんが15歳のときパパは60歳、20歳のときにパパは65歳。ちょうど学費がかかるころ、パパのお給料が下がってしまったり、年金暮らしになってしまう可能性があります。

学費がかかり、金銭的にゆとりがなくなった頃に、もし住宅ローンや家賃などがあったら? お子さんの学費が出せなかったり、2重3重にローンを組まなければならなかったりする可能性もあるのではないでしょうか。そうならないために、子どもを考える段階、妊娠した段階から手立てを考えてみましょう。

高齢出産ママが考慮しておきたいポイント1:稼げるうちに住むところを確保する

頭金があれば、多めに出して(念のため年収の半分くらいは残して)、住宅ローンは少なめにしておく。子どもの学費がかかる前に住宅ローンが終われば、その後は住宅ローン分は貯金。子どもの学費や夫婦の老後に備えておくことが可能です。

高齢出産ママが考慮しておきたいポイント2:親の力も有効活用

実親にせよ、義父母にせよ、親の力も活用できるなら活用する、という方法です。
平成25年(2013年)4月から、条件を満たせば、祖父母の孫に対する教育費が1500万円まで贈与税が非課税になりました。祖父母が生前に孫の将来の学費まで出すのに、贈与税がかからなくなったのです。実父母や義父母に、孫の口座を作ってもらうように自分で、あるいは配偶者を通してお願いしてみる……という手もあるかもしれませんね。

また、条件を満たせば、住宅を取得するためなら、父母や祖父母から20歳以上の子や孫に対する金銭であれば、700万円(一般住宅の場合)まで贈与税が非課税になる制度もあります(平成25年の贈与なら)。資産家のための制度のような感じもしますが、庶民がコツコツ貯めた300万円……でももちろん非課税なので、使えそうなら使った方がオトクではないでしょうか? 介護の問題解消も考え、政府がひねり出したのでしょうか。

高齢出産ママが考慮しておきたいポイント3:定年のない自営業で稼ぐべく準備しておく

今までの職歴に沿った仕事、またはとても興味があることを商売にできないか、考えてみましょう。自宅で自営業をするのであれば、確定申告では家賃のうち一定割合を経費として落とせる可能性があります(ただし、住宅ローンは経費にできないと思われます)。会社員時代から副業として開業届を出すこともできます。しかし、事業をわざと赤字にして、給与で払った税金を返してもらうのは違法なので要注意です。

ハードルの高そうなことを書いてしまいましたが、高齢ママにせよ、若いママにせよ、事前に知っておくだけで、子育てが少し落ち着く3、4歳くらいからでも、少しずつ準備ができます。頭の片隅においておくと将来的に役に立つでしょう。

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