ガーデニング・園芸/植物の種類と育て方

華やかなエディブル・フラワー、ナスタチウム(2ページ目)

育てる、見る、食べる、香る、癒される……そんなハーブを暮らしに取り入れてみませんか?今回は、色鮮やかな花も食用になる、ナスタチウムをご紹介します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

ナスタチウムを種から育てる

ナスタチウムの種

大粒のナスタチウムの種

ナスタチウムの種は、画像で見ておわかりの通り大粒です。花壇に植えておくと花後のこぼれ種から芽が出ているように、発芽力も旺盛な植物です。扱いやすいので、初心者の方でも気軽に種から栽培をすることができます。

こぼれ種の場合は種が乾いて硬くなる前なので発芽しやすいのですが、市販の種のように一旦乾いてしまった種の表面はとても硬いので、一晩水につけておいたものをまくと良いでしょう。ただし、芽が出やすいように発芽処理が施されている種の場合は、必要ありません。

種まき適期は、春4~5月頃です(暖地は3月~)。日当たりと水はけの良いところを好みます。直根性で移植を嫌うので直播きにするか、ポリポットに点まきしたものを根を傷めないよう定植するようにします。また、種は嫌光性です。種まき後は、1センチくらい覆土をします。発芽までは、乾かさないように管理しましょう。本葉が3~4枚出てきたら、あとは「苗から育てる」に準じます。

※種まきの基本については、ガイド記事「ガーデニングの種まきと植え付け」をご参照下さい。

ナスタチウムを苗から育てる

ナスタチウム

独特のスポットが入った花も

春以降、ポット苗に仕立てられたナスタチウムが店頭に出回るようになります。適期に種をまきそびれた場合や、花色を見てから検討したい場合は、このポット苗を購入します。

購入のポイントは他の草花同様、葉色、花色が鮮やかで、ずんぐりがっしりした苗を選ぶこと。ヒョロヒョロと間延びしていたり、葉が黄変しているようなものは避けます。購入後はなるべく早く、定植するようにします。前述のとおり、移植の際には根を傷めないように扱いましょう。

■水やりと肥料
鉢植えの水やりは基本通り、鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。庭植えの場合は、極端に乾燥が続くことがない限り、必要ありません。肥料は、定植前に緩効性肥料を施しておく程度で、特に必要ありません。チッソ肥料分が多くなると、葉ばかりが茂って花が咲かなくなりますので、注意しましょう。

■管理の仕方
開花後は、こまめに花がらを摘むと長く楽しめます。ナスタチウムは丈夫な性質ですが、夏の暑さが苦手です。鉢植えの場合は、直射日光を避けて風通しの良いところに移動させます。花壇植えなど移動できないものは、蒸れないように適宜切り戻しを。西日など強い日差しが照りつけるような環境では、遮光ネットを張るのも有効です。

なお、切り戻した茎葉は、挿し穂に使えます。グラスに生けて、発根するまで毎日お水をとりかえてあげましょう。

■病虫害
ハモグリバエ

落書きしたようなハモグリバエの被害葉

ナスタチウムでよく見られる病虫害としては、ハモグリバエ(エカキムシ)が挙げられます。防除としてはオルトラン粒剤がありますが、食用で薬剤を使いたくない場合は被害にあった葉を摘み取って処分するようにします。

このほか立ち枯れ病、ナメクジ、ハダニの被害が見られる場合もあります。病気は菌によるものなので、被害株を抜き取って処分します。

次ページは、ナスタチウムの効能と利用法です。

 

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