金魚/金魚関連情報

本物より可愛い!? 金魚アート

日本の文化である金魚は、美術の分野でもたびたび題材として取り上げられてきました。今回は、羊毛フェルトを使い、金魚を表現し続ける金魚作家・矢萩ひかるさんをご紹介します。

菊池 洋明

執筆者:菊池 洋明

金魚ガイド

日本の文化である金魚は、美術の分野でもたびたび題材として取り上げられてきました。江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人である歌川国芳の金魚を擬人化した「金魚づくし」は特に有名です。現代でも、金魚をテーマに活動する美術作家・深堀隆介さんや、現代のテクノロジーと金魚のコラボレーションを実現した水中アート展「アートアクアリウム展」など、金魚は現代アートの世界でも題材となっています。今回は、羊毛フェルトを使い、金魚を表現する金魚作家・矢萩ひかるさんの作品をご紹介したいと思います。
羊毛フェルトで繊細に表現された琉金(金魚作家・矢萩ひかる作)。琉金のサイズは横23cm高さ17cm。土台は横15cm高さ15cm幅10cm。中に針金が入っているので、金魚そのものを自由な構図にすることができる。画像をクリックすると他の作品ギャラリーを見ることが出来ます

羊毛フェルトで繊細に表現された琉金(金魚作家・矢萩ひかる作)。琉金のサイズは横23cm高さ17cm。土台は横15cm高さ15cm幅10cm。中に針金が入っているので、金魚そのものを自由な構図にすることができる。画像をクリックすると他の作品ギャラリーを見ることが出来ます


羊毛フェルト金魚を作る理由

写真をもとに忠実に再現された朱分金

写真をもとに忠実に再現された朱分金

矢萩ひかるさんは、現在、現役の教育大生。幼少の時から金魚が大好きで、小さい時から金魚の絵ばかりを描いていたそうです。やがて羊毛フェルトと出会い、必然のように金魚を羊毛フェルトで表現するようになっていき、現在では、子供達が金魚作品を作るワークショップなども行っています。そんな矢萩さんは、フェルトの金魚を作り続ける理由の一つをこう語ります。

「お小遣いでも買える金魚は、犬や猫よりも簡単に飼い始めることができ、小さい子供達にとって、学校だけでなく、家庭の中でも命を育てることを教えてくれる存在です。昔から日本の子供達が最初に金魚と出会うきっかけは金魚すくいではないかなと思いますが、最近は金魚を連れて帰らせない親が増えていますね。それもあって、金魚すくいがお祭りに出るのも減って来ていると聞きます。金魚と子供の出会う機会が減っているんですよね。それが、今まで日本文化でもあった金魚が日本で衰退していく原因にもなっていくように思います。

尾の作成に苦心したという水泡眼

尾の作成に苦心したという水泡眼

子どもに命を学ばせる役割もあり、日本の文化にもなっている金魚が衰退していくのは悲しい事です。そこで、子供と金魚が出会う形を、金魚すくいとはまた違った方法で作っていかなくてはいけないのかな、と。最近ではアートアクアリウム、深堀隆介さんなど、アートとしての金魚がとても注目されています。そういったものが、子供達の金魚への関心を高める役割をもたらすのではないかな、と感じています。私が行っているような子供が金魚作品を作るようなワークショップも、子供達が金魚に興味を持つ機会になれば、と考えています」


「金魚大好き!」金魚に対する愛情と想い

水槽内をイメージした作品

水槽内をイメージした作品

金魚が大好きであるがゆえに、自分の作るフェルト金魚で一人でも多くの子供達にも金魚に興味を持って欲しいと願う矢萩ひかるさん。矢萩さんの作る繊細なフェルト金魚の作品からは、金魚に対する愛情と真摯な想いが伝わってきますね。

最近では、従来のフェルトの表現にとどまらず、金魚の尾が透けた独特の表現方法も考え出し、また、作品を見た金魚愛好家や外国の方から多数の作品作成依頼が入ったり、観賞魚雑誌に作品が取り上げられるなどして活動の幅を広げています。

将来は金魚作家として、より本格的に活動していきたいとのこと。写真をもとにしたフェルト金魚のオーダーメイドなども受け付けているとのことですので、みなさんのご自宅の自慢の金魚、思い出の金魚などを羊毛フェルト金魚として飾ってみるのは如何でしょうか?
矢萩さんが考え出したヒレの透けている羊毛フェルト金魚(琉金とらんちゅう)

矢萩さんが考え出したヒレの透けている羊毛フェルト金魚(琉金とらんちゅう)

ヒレの透けている羊毛フェルト金魚(オランダ獅子頭と丹頂)

ヒレの透けている羊毛フェルト金魚(オランダ獅子頭と丹頂)

レッサーパンダ模様の蝶尾。お気に入りの金魚のオーダーメイドにも対応しているとのこと

レッサーパンダ模様の蝶尾。お気に入りの金魚のオーダーメイドにも対応しているとのこと。フェルト金魚のサイズは大きいものから小さいものまであり、また、ストラップなども作っている
 

羊毛フェルト金魚に関するお問合わせ先

モザイク透明鱗が特徴である桜錦。透明鱗も絶妙に表現されている

モザイク透明鱗が特徴である桜錦。透明鱗も絶妙に表現されている

ダイスキンギョ
羊毛フェルトの金魚作家・矢萩ひかるさんのブログ。
「deme*tyoubi」のハンドルネームで活動されています。

羊毛フェルト金魚に関するお問合わせページ
ダイスキンギョ内の作品、オーダーについてのページです。

※虫眼鏡マークのある画像をクリックするか、このリンクで他の作品ギャラリーを見ることが出来ます。クリックして是非他の作品も鑑賞してみて下さい。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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