高校受験/高校受験の志望校の選び方

大阪府公立高校2013年度入試1

大阪府下公立高校の前期選抜と、大阪府下の公立高校の学区撤廃について解説します。

執筆者:稲葉 雅也

大阪府下公立高校の前期選抜について

今年度の入試から前期選抜ですべての普通科(全日制の普通科のみの高校<専門学科を併設する高校を除く>)が2クラス(80名)を募集します。入試は、3科目(国語・数学・英語)と小論文です。テストの得点と内申点の比率は、ほぼ1対1です。

また、大阪特有の男女比も今年度から廃止され、合計点の高い順に合格が決まるシンプルな形になります。(ボーダーゾーン内は各高校が選択した基準によって合格を決定)つまり、○○高校は、女子65名、男子15名の合格、△△高校は、男子60名、女子20名の合格等、極端なケースも出てくることになります。

1月22日に公表された第2回進路希望調査(1月15日現在)の結果によりますと、普通科(総合選択制を含む)の平均倍率は3.90倍になりました。学校別では、春日丘高校が同時期の調査結果が残る2003年度以降では全学科で過去最高となる7.80倍となりました。続いて寝屋川高校が7.18倍だったほか、6倍台が7校、5倍台が9校、4倍台12校、81校中56校が3倍越えと驚きの数字になりました。また、進学指導特色校10校の文理学科は2.81倍と3年目も高い倍率になっています。

実際の出願は、2月13日と14日ですから、倍率は下がると予想されますが、いずれにしてもチャレンジ型の狭き門の入試になりそうです。前期選抜で残念な結果だった場合、後期選抜で同じ高校を受験してリベンジするか、志願変更をして別の高校を受験する生徒の他に、前期選抜の結果次第で事前に合格している併願先の私立高校に入学手続きをする生徒が出ることも予想されます。大阪府の私立高校無償化政策もまだ継続していますので、ここで受験終了したいということでしょう。

私立高校側すると私立専願受験で入学手続きをする生徒、前期選抜後に手続きする生徒、そして後期選抜後に手続きする生徒という3段階の対応が必要になります。公立、私立ともに2月末までに入学手続きをする生徒が昨年よりも増えますので、4月に高校へ入学するまでの事前課題等の用意が必要でしょう。1ケ月間も緩んだ状態でしたら、入学後の対応が大変になってしまいます。
高倍率の文理学科

高倍率の文理学科



大阪府下の公立高校の学区撤廃について

近年、生徒数の減少や交通網の変化、そして学校選択幅の拡張などから、学区の見直し、あるいは学区制度そのものの廃止は全国的な動きになっています。 大阪府では、2014年度入試より学区撤廃が2012年12月19日に正式に決定しました。現在中学2年の生徒が受験する年度から変更されます。 府内の公立高の学区は2007年度、それまでの9学区が4学区に再編され、受験生の流れが変わりました。 特に旧5.6.7学区がひとつになった3学区では大阪市内の高校を受験する生徒も増え、併願する私立高校にも変化が見られました。

今回の学区撤廃では、2007年度ほどの動きはないと予想されますが、各学区の境界に住む生徒にとっては選択肢が特に増えることになるでしょう。 アクセスの良い高校、できれば自転車で通学できる圏内の高校が増えるとすれば魅力です。 公立高校ではクラブ活動との両立を希望する生徒が多く、通学の便の良さは何よりです。 このように選択肢が拡がる一方で生徒が志望する高校が増えることで公立中学校の進路指導も今まで以上に複雑になり、情報収集が急務になります。 高校には、それぞれに特徴がありますので、自分が何をしたいのか、自分が本当に行きたい学校なのかを見極めて受験することが大切です。

また、具体的な2014年度入試の概要の府教委からの発表は、今後されていきますので、確認が必要になります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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