ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

情報弱者にならないために

お店で商品を買うとき、同じ機能であれば、多くの人が、無名の商品よりも、有名な商品を選ぶでしょう。では、どうやって選んでいるか、その選択のもとになっているのは、情報です。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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間違った情報に踊らされていないか?

間違った情報を集めていないか? あなたは間違った情報を集めていませんか?
お店で商品を買うとき、同じ機能であれば、多くの人が、無名の商品よりも、有名な商品を選ぶでしょう。では、どうやって選んでいるか、その選択のもとになっているのは、情報です。その情報の多くは、広告宣伝によってもたらされます。でも考えてみたら、広告を出すのにもお金がかかります。テレビCMとなったら、数千万円かかる場合もあります。

では企業は、その広告費をどこから捻出しているのでしょうか。もちろん、商品を売った利益からです。ということは、私たちは、その利益分を余計に支払っていると考えることができます。でも普段は、そういうことを意識しないで生活しています。

新聞やテレビだけでなく、ネットのニュースなども、裏側では月給をもらっているサラリーマンがニュースを選び、記事を書いているわけですから、必ずしもあなたより優秀な人がやっているとは限りません。ということは、その情報すら偏っている場合があるし、間違っていることだってありうるのです。ではもし、そういう情報に従って行動してしまったら……?

ソーシャルネットワークの時代になり、企業の広告宣伝はますます巧妙になりつつあります。バイラルマーケティングやバズマーケティングといわれるものがそれで、口コミは信頼できると思っていたら、企業の誘導が組み込まれていた、なんてことは日常茶飯事です。

ちょうど私の会社にも、ブログマーケティングの会社の人が営業にやってきました。自社商品をブロガーにプレゼントして、ちょうちん記事を書いてもらいましょう!というセールスです。つまり、もしかしたらあなたが読んでいるブログ記事が、実は書き手が商品や収入を得たくて無理やり書いているかもしれないということです。

就職先は、公務員や大企業が安定しているとされます。先日も、親が子供に望む職業アンケートでは、公務員がトップでした。資格やMBAがあれば有利とされ、自己投資と称して、多額のお金を支払います。専門学校や受験指導校は、「資格があれば就職や転職に有利」と甘い言葉で誘惑します。しかし現在、学歴社会が崩壊しつつあるのと同じように、資格があればなんとかなる時代も崩壊しています。

また、多くの人が、就職したら生命保険に入ります。生命保険業界をあげて「保険は社会人の常識」「家族への愛」という価値観をつくってきたのです。

資産運用では、なぜか多くの人が投資信託を買いますが、これも金融業界の営業努力のたまものです。さらに、自宅を所有して一人前と言われ、一国一城の主を目指します。ゼネコンは儲かる。銀行も儲かる。政治家もゼネコン業界からの票が期待できる。国民以外の全員の利害が一致したわけです。

ここから何がわかるかというと、世の中には、企業や政府の努力によって、常識が作られていることもある、ということです。そこに気をつけなければ、新聞や雑誌、ネットなどで懸命に情報収集していると思ったら、ただ情報に振り回される情報弱者になってしまいかねないのです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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