離乳食/離乳食の進め方

離乳食を加熱する理由といつまで行うべきか?

離乳食は必ず火を通す工程が入ります。では、なぜ加熱する必要があるのでしょうか?また、離乳食の加熱はいつまで行う必要があるのでしょうか?今回は、そういった離乳食の加熱について解説します。

川口 由美子

執筆者:川口 由美子

離乳食・幼児食・妊娠中の食事ガイド

離乳食を加熱する必要性は?

離乳食を加熱する理由といつまで加熱が必要なのか

離乳食を加熱する理由とは?いつまで加熱が必要?


離乳食は、火を通す工程(加熱工程)があります。とはいえ、一部の果物などでは、加熱しないで食べる場合もありますし、ヨーグルトなどはそのまま与えることもあるかもしれません。

離乳食時期の食事の加熱の必要性について、考えてみましょう。

<目次>

 

加熱の目的その1:食中毒予防として

包丁やまな板には目に見えない細菌が

包丁やまな板には目に見えない細菌が


見た目綺麗に見える食材にも、ほとんどに雑菌が存在します。それを、何分もコトコト煮る(煮沸する)ことによって、食中毒菌はかなり軽減されます。

大人はそのまま食べられる程度の菌であっても、まだ抵抗力の低い赤ちゃんの場合には食中毒などを起こす場合がありますので注意が必要なのです。例えば、普通は生食として食べられるレタスやトマトなどであっても、加熱してあげることで、食中毒菌をやっつけることができ、赤ちゃんにも安心して食べさせることができます。

また、一度茹でたものを冷蔵庫などに保管しておいた場合でも同様です。

冷蔵庫の中で何らかの菌が繁殖している場合もありますし、その後使ったまな板や包丁などの調理器具に菌が付着していることも考えられます。

中でもすり鉢やこし網は手入れが難しい調理器具の1つですから、冷蔵保存しておいたものであっても、きちんと加熱することが望ましいでしょう。

果物も同様ですので、なるべく加熱したほうが望ましいでしょう。

加熱の目的その2:赤ちゃんが噛みやすくなる

赤ちゃんはまだ口腔内の発達が充分ではなく、噛むちからがまだまだ弱いので、小さくて硬い物は丸呑みしてしまう可能性があるので、噛みやすいようになるべく軟らかく煮てあげましょう。

十分に加熱して軟らかくすると、赤ちゃんは食べやすくなります。もちろんいつまでもずっとやわらかい物である必要はなく、むしろ咀嚼力が養われないので、少しずつ加熱時間を調整して、歯ごたえのあるものもチャレンジしていけるといいでしょう。

 

加熱の目的その3:アレルゲンなどの軽減

特にタンパク質類の場合には、よく火を通してあげることで、アレルゲンを少し軽減することができます。加工度合いが高いほどアレルゲンの度合いが低くなる食材があります。
すべてが該当するわけではありませんが、
加熱でアレルゲンが軽減できるのは、卵です。
もちろんアレルギーの症状が激しい場合には、加熱しても食べることはできませんが、アレルギーの恐れがなく、初めて食べる場合はしっかり加熱してあげることを心がけましょう。
 

果物やヨーグルトなどを離乳食であげる場合はどうする?

離乳初期の場合は、果物でも加熱することを私はオススメします。

理由は上記と同じです。生のまま流通されるものは皮を剥かない物はとくに菌も存在します。
また、生のまますりおろしたりすると硬いものが混じったりすることもあります。

加熱したほうが、完璧ではありますが、時間が無かったりする時には、バナナやいちごなどやわらかい果物なら、きれいなフォークの裏側でつぶしてあげるなどしても良いでしょう。

ヨーグルトは、きれいなスプーンでとりわけるようにし、なるべく封をあけてすぐのものを食べさせるようにしましょう。

市販されているヨーグルトを開封直後に食べるのであれば、加熱は必要ありませんが、冷蔵庫に入っているので、冷たいため、少し常温程度にまであたためてあげると食べやすいこともあります。
但し、自家製のヨーグルトの場合は、特に注意が必要です。発酵時に他の菌が入らないように十分に注意しましょう。

離乳食はいつまで加熱しなくてはいけない?

もちろん食材によって変わってきますが、納豆やヨーグルトなどパックからだしてそのまま食べられるようなものは、冷たくなければ特に加熱は不要でしょう。
決まりはありませんので、衛生的かどうか、大人でも生で食べられる食材か、アレルギーは大丈夫か、冷たくないか・・・で判断してみることが大切です。

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