運動と健康/メタボ予防・ダイエット目的のトレーニング

宴会続きの冬を乗り切るための生活のコツ

本格的な冬がやってきました。この時期はクリスマスに忘年会、新年会などイベントごとも多く、どうしても食べ過ぎ、飲み過ぎになってしまいがち。体重が知らない間にドンドン増えてしまって、気持ちばかりが焦ってしまうことはありませんか? 今回はこうした時期を上手に乗り切るための、ちょっとした体重コントロールのコツをお伝えします。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

実は冬の時期はやせやすい

宴会シーン

宴会や食事会が続くと体重が心配

冬はたくさん服を着込んで見た目にも厚みが増すため、「冬=太りやすい」と思っている方も多いかもしれません。でも実は暑い夏に比べると、寒い冬の時期は身体の体温を維持しようとする働きが強くなり、基礎代謝量が上がってエネルギーを消費しやすいことがわかっています。

気温と体温の差が大きくなればなるほど、体温を維持しようと身体は体温を上げようとするのです。じっとしている状態でのエネルギー消費が多ければ、普段通りの生活をしていても夏より冬のほうがやせやすいと言えるでしょう。

ではなぜ冬は太りやすいと思われているのでしょうか。一つは着ぶくれによる見た目の問題、そしてもう一つは寒いからといって屋内で過ごすことが多くなったり、ちょっとした移動でも車や電車などを利用して、身体を動かす機会を減らしたりしていることが原因ではないかと考えられます。

買い物などに出かけるときも、冷たい北風に吹かれながら歩く、自転車をこぐ、といったことよりもついつい車での移動を選んでしまう。いつもなら普段の生活の中で身体を動かしていることが、この時期は少なくなっているのかもしれません。

基礎代謝アップが体重に影響する

基礎代謝を上げる方法にはさまざまありますが、意識したいポイントは「体温を上げる」ことです。運動を定期的に行うことはもちろんですが、定期的にできない場合は生活の中でなるべく自分の身体を動かすよう心がけること。

身体を動かすと筋肉が使われ、熱を産生します。運動をしていると身体が自然とポカポカしてくるのは、運動によって筋肉が熱を生み出し、血流を促進させて身体を温めるからなのです。その他にも入浴時はシャワーだけで済ますのではなく、湯船に浸かって身体を温める(半身浴でもOK)、欠食しがちな朝食をしっかりと取ることで朝から体温を上げるといったことも心がけてほしいと思います。

コタツの誘惑に負けない

コタツ

コタツのぬくもりで運動不足になる?

部屋の中で一度コタツに入ってしまうとそこから動くことが億劫になるかもしれません。そこで少しでも身体を動かす機会を増やすように手元にあるものの場所を移動させたり、運動を取り入れたりしてみましょう。

【運動量を増やすために】
  • リモコンは手の届くところに置かない
  • 間食用のおやつ、みかん、お菓子などもなるべく遠いところに置いておく
  • ノートパソコンはコタツに持ち込まず、机などで姿勢を正して使用する(猫背の予防にもつながり、だらだらとパソコン作業をすることも少なくなる)
  • コタツでうたた寝は風邪のもと。眠気を感じたらまずコタツから出て背伸びなどストレッチを行う
  • テレビコマーシャルの時間は15秒単位なのでこれをうまく利用して、腹筋運動やスクワット動作などを取り入れる
  • 家事を行う時はカイロを首に当てると身体全体が温まる

食事は汁物・野菜から食べる

野菜サラダ

ご飯の前に野菜を食べよう

たくさん食べ過ぎた後の食事についても考えてみましょう。食事の順番を意識するだけでも体重増加をゆるやかにすることが期待できると言われています。

食事をとると血液中の糖分が増え、血糖値が上がります。その後血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されるのですが、このホルモンは糖分を細胞に取り込むだけではなく脂肪を蓄えやすくする働きも持ち合わせています。

この作用をゆるやかにするためには血糖値を急激に上げるのではなく、食事の順番を考慮して徐々に上げていくようにしましょう。その結果、同じ食事内容であってもインスリンの分泌がゆるやかになると、脂肪はつきにくくなるといわれています。

まずは汁物があれば汁物を取って身体を温めましょう。このときは汁のみにとどめ、汁の中にある具材はこの後の順番に沿って食べるようにします。次に食物繊維の多い野菜やキノコ類。満腹感もあり過食が抑えられるだけでなく、後で食べる炭水化物や脂肪をゆるやかに消化、吸収します。そしてメインディッシュである肉や魚類などのタンパク質、ご飯やパンなどの炭水化物という順番です。

汁物→野菜・キノコ類(食物繊維)→ タンパク質→炭水化物

楽しいイベントの多い季節、運動不足は体重増加のもと。日常生活での活動量を増やすとともに食事の順番にも気をつけてみてはいかがでしょうか。

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