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山手線新駅だけじゃない港区内再開発計画

2012年1月、各紙が山手線30番目の新駅計画を報道しましたが、港区内ではそれ以外にも着々と各種再開発計画が進行しています。都心で職住近接の暮らしを考えている人なら動向に注目!です。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

田町駅~品川駅間に新駅、
大規模な再開発も行われる予定

新駅予定地

田町駅に近い陸橋から見下ろす車両基地。広さにびっくりする

何年も前から噂には上がっていた山手線の新駅計画がいよいよ実現に向けて動き出しています。2012年1月の各紙の報道から何が計画されているかをまとめると、

・これまで上野発着だった宇都宮線、高崎線、常磐線を東京駅まで延伸、東海道本線と直通運転も可能な東北縦貫道を開通させる

・東北縦貫道の開通により、品川車両基地に留め置かれていた車両を田端車両基地に移動することができ、品川車両基地のかなりの部分が不要になる

・その土地を有効利用するために、山手線間でもっとも長い田町~品川間に新駅を作り、山手線、京浜東北線の線路を移動し、大規模都市開発を行う

というもの。

 

トンネル

ちなみ田町~品川間には車両通行可能なトンネルのうち、都内で一番低い高輪橋架道橋、制限高さ1.5mがある。新駅ができるとこれが無くなってしまうのが残念だ

不要になる跡地は面積にして約15ha。同じ品川の品川インターシティが3.5ha、品川グランドコモンズが5.3haですから、その1.8倍もの広さということになります。都心でこれだけの規模の開発はそうそうあり得ませんから、期待をしたいところ。計画東北縦貫道開通が2014年度中、新駅建設、開発完成は2020年度中となっています。

 

書籍

この本の中に過去の品川の開発が街を作って来なかったことが指摘されている。今後は空虚なビル街を作るだけではない開発をしていただきたいものだ

この計画の経緯、意味などについては「山手線に新駅ができる本当の理由」(メディアファクトリー新書 市川宏雄著)がお勧め。日本の将来に希望が持てる気持ちになれる本です。

 

虎ノ門~新橋間では
環状2号線が姿を表わし始めた

環状2号線プロジェクト

すでにかなり姿を見せつつある再開発ビル。屋上ではスカイツリー建設でも使われたという巨大なタワークレーンが作業中

環状2号線とは新橋から赤坂、四ツ谷を経由して神田佐久町をつなぐ、都心の環状線です。最終的には汐留を経由して有明まで延伸、湾岸道路と接続するとされており、虎ノ門~新橋以遠を除いてはすでに供用(外堀通りの一部)されています。最後に残ったエリアを開通しようと現在進められているのが、環状2号線プロジェクト(PDF)です。これは1989年に作られた道路整備とビル建設を一緒に進める「立体道路制度」を活用したもので、道路が第3街区の超高層ビルの地下部分を貫通する形で建設が進められています。

 

駐車場

このエリアではやたらめったら駐車場が目立つ。とりあえず駐車場にしておき、時期を見てビル建築という予定だろう

第3街区は桜田通りから少し入ったところで、完成予定は2014年。地上52階の超高層棟は都内で2番目の高さ(247m)になるそうで、オフィス、住宅、ホテル、店舗L、会議場などが設置される予定です。周辺には道路となるために空き地となっている場所も多く、かなりがらんとした印象。また、再開発をみこしてか、取り壊されたり、新築を予定している古いビルなどもあり、再開発エリアのみならず、周辺も含めた変化が起こることになりそうです。沿道ではあと2街区で住宅も含む、2棟の再開発ビルが予定されており、計画予定地は約8ha。こちらも広大です。

 

汐留

再開発エリアは汐留のイタリア街などの南側に位置する、小規模な工場、住宅などが並ぶ一画

また、環状2号線が通ることになる汐留に隣接した浜松町一丁目でも再開発計画があります。こちらは約0.7haに地上38階の建物に住宅、事務所、店舗に子育て支援施設などが予定されています。現地はJRの浜松町駅と都営大江戸線・ゆりかもめの汐留駅のちょうど真ん中くらいで、どちらから歩いても5分ほど。着工予定は2014年です。

 
続いて神谷町、赤坂、六本木にかけての計画を見て行きましょう。

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