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壁に木を貼るリフォーム、その素晴らしい魅力と注意点

内装の壁に天然の木を貼るリフォームをすると、空間全体の居心地がぐんとアップします。部分貼りなら意外と簡単。板壁材の魅力や効果、部屋を広く見せるウッドパネルの使い方、取り入れる際の注意点をご紹介します。(2018年改訂版、初出:2012年8月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

壁に天然の木を貼るリフォームをすると、空間全体のグレードがぐんと上がります。部分貼りなら工事は簡単!板壁の魅力や効果、部屋を広く感じさせるウッドパネルの貼り方や、取り入れる際の注意点をご紹介します。
 

壁の一部分でも、木を貼るリフォームをすると空間が一気に見違える

日本の住宅の内装は壁紙仕上げが中心のため、4方向を白いビニールクロスに囲まれている家も多いことでしょう。そんな壁の1面だけでも天然の木を貼るリフォームをすると、室内が一気にナチュラルであたたかな雰囲気になります。
 
木の風合いの壁

やわらかい木の質感と立体感が楽しめる、国産杉材を使用した壁材。室内が一気にナチュラルであたたかい雰囲気に。グッドデザイン賞受賞(クールジャパン/朝日ウッドテック


木の壁材は存在感が大きいので、壁全面に貼らなくても、部分使いで充分にテイストが楽しめます。例えばソファーの背もたれの壁や、テレビの背になる壁、寝室のベッドヘッドの壁面に貼るのもいいでしょう。

天然木を使った壁材は、経年で色がいい感じに変化する楽しみもあります。手触りは柔らかく、節や木目も天然のものだからこそのオリジナル。もちろん香りも楽しめるので、心から癒される心地のいい空間になります。
 

木の壁材は調湿機能を持ち、部屋をサラサラ快適にする効果が

木の壁は部屋を快適にしてくれる効果もあります。木は湿気を吸ったり吐いたり呼吸をしていますので、部屋の湿度を調整してくれる機能を持ち、湿気の多い時期はサラサラと気持ちよく、また冬は乾燥させすぎず。結露もしにくいので、四季を通じて気持ちのいい部屋になります。
 
壁も木にすることで得られる安心感

木そのものの素材感を活かした、ナチュラルな風合いの木の壁。寝室にこそ木の壁を使いたい。無塗装なのでより木の風合いを感じられる(朝日ウッドテック)


また音の反響を抑えてくれる効果があるので、マンションのコンクリートの壁に貼ると、静かで落ちついた部屋にすることができます。木の壁はインテリア性を高めてくれるだけでなく、部屋をやさしく包んで快適に保ってくれる効果があるのです。ただし床面性が100平方メートルを超えるマンションの高層住戸では内装制限で天然の木が使えない場合がありますので、リフォーム会社によく確認しましょう。
 

窓が無い壁面なら、木の壁材を貼るリフォームは簡単

壁に木を貼るリフォームは、窓やドアの無い壁面に「部分貼り」をするなら、工事はとても簡単。今ある壁紙の上から貼ることができます。工事の手順は、まず壁にシッカリ留めるよう下地を作り、次に木の壁材を貼りつけて完成です。ウッドパネルと呼ばれる、壁面専用の内装材もあります。

厚みのある木の壁材は、壁面がドア枠や窓枠より前に出っぱるので、枠を継ぎ足す工事が必要になります。窓やドアが無い壁面なら、貼るだけなので工事は1日程度で終わります。
 
クラシカルな空間

ブラックに塗装された木の壁。ナチュラルでモダンな印象に。カフェ風を目指す人にもおすすめ。窓が無い壁なら工事はとても簡単(朝日ウッドテック)

 

木の壁材を縦に貼れば天井が高く、横に貼れば部屋が広く見える

木の壁材は存在感がある分、リフォームの時の貼る方向によって、部屋の天井高や奥行感が変わります。天井を高く感じさせたい時、特に吹き抜けは、縦ラインを作るように貼ることで、上に広がりを感じさせてくれるようになります。
 
光と風と木の空間

吹き抜けなど天井方向を強調したい時は縦張りに。より高さを感じられるようになる(朝日ウッドテック)

 
横への広がりの木の空間

部屋を広く感じさせたいリビングなどは横張りがおすすめ。奥行き感が出て広く感じる。シャープな印象のボーダータイプの木の壁(朝日ウッドテック)


部屋を広く見せたい時は、横ラインを作る貼り方がおすすめです。特に部屋の幅が狭い、田の字型マンションでは、側面の壁に横貼りをすることで、部屋に奥行きを感じるようになります。

腰から下半分だけ張るテクニックもあります。腰壁張りと呼ばれる手法で、部屋の下半分に重心がくるので、落ち着いた重厚感のあるインテリアを作ることができます。
 
エレガントな腰壁

掘りが入った木製パネルを腰から下だけに張るリフォームをすれば、重厚感あふれる豪華なインテリアに(システリアパネル/大建工業

 

壁に木を貼るリフォームをする際の注意点

木の壁材は、ブロックのように壁に積み重ねたり、絵画のように組み合わせて楽しんだり、様々なデザインで楽しめます。木の天井材もあります。
 
モダンな木の空間

様々なサイズのブロックを自由に組み合わせてパネルのように張る木の壁材。樹種は杉材と桧材の2種類(朝日ウッドテック)


木の壁材を選ぶ際に注意したいのが塗装の仕上げです。ツヤ感がある塗装仕上げの壁材は重厚感があり、輝きが強くなるほどクラシックなイメージになります。逆に無塗装品や素地に近いものはナチュラルな印象に。作りたいインテリアにあわせて選びましょう。

リフォームを成功させるために大事なポイントとなるのは、貼る面積です。おすすめは壁の1面だけに貼る、下半分だけに貼るなど部分使いをすることです。部屋全面に貼ってしまうと、重苦しく、木目がうるさく感じられることもありますので、アクセントとして考えてみましょう。

またこれらの製品は基本的に一般の内装の壁材です。屋外や水まわり、台所のコンロまわりなどには使えませんので注意して下さい。

壁紙の張り替えの時期になったら、せっかくのチャンスですから、こんな風に木を貼るのはもちろん、ペンキを塗ったり石を貼ったり、もっと内装リフォームを楽しんでみて下さい。下記に、壁紙の上から手軽にできるペンキ塗りと、大理石を貼って豪華に仕上げた事例をご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
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