洛北のおすすめカフェ

洛北はカフェの穴場

年々、観光客が増える京都は、それに比例するよう、あちこちにカフェができています。町家をリノベーションした和カフェ、京都の食材だけを使った京風カフェ、陶芸ができるカフェなど、いずれも個性が光るところばかり。カフェが密集するのは祗園や三条といった観光のメッカである中心地ですが、あえてはずした洛北のカフェを紹介しましょう。

本格派紅茶が楽しめる「北山紅茶館」

北山紅茶館」は地下鉄烏丸線の松ヶ崎駅から徒歩５分ほどの場所にあります。お店が建つ北山通りは“ウエディングストリート”と呼ばれ、チャペルやウエディングドレスの専門店が立ち並び、週末は美しいドレスをまとった花嫁さんをよく見かけます。オシャレな雰囲気が漂っていますが、駅から少し離れると田んぼや畑が広がり、夏は夜になるとカエルの大合唱が聞こえるという、何とものどかな地域です。
「北山紅茶館」がオープンしたのは1995年。当時は今以上に手つかずの自然が残っており、お店の存在に気付かず通り過ぎてしまう方も多かったのだとか。17年たった今は地元を中心とした常連客も増え、いつ訪れてもお客様でにぎわっています。

ウッディなインテリアを基調とした店内は天井が高く、開放的なイメージ。邪魔にならない程度のBGM、ゆとりのある席間もまたリラックスを誘います。こうした大人がくつろげるカフェって実はそうないんですよね。お客様の年齢層がやや高いというのもうなずけます。

オリジナル紅茶とともに手作りスイーツを

こちらの売りはもちろん紅茶。インド、スリランカ、バングラデシュ、中国といった様々な産地の紅茶を楽しむことができます。私がおすすめなのは、お店独自のオリジナルブレンドティー。中でも一番好きなのは店名がそのままついた北山紅茶館（650円）です。

カラフルな花が咲き乱れる花園をイメージしたという紅茶は、カップに注いだ途端、フルーティな香りが広がります。喉を通った後も、花やフルーツの香りが余韻として続き、しばらくの間、夢心地にさせてくれます。京都の家ではこれを常備していて、ストレスがたまった時や疲れた時、よく飲んでいます。不思議なことに、これを飲んだ後はやたらと仕事がはかどるんですよ。紅茶や焼き菓子は店頭ではもちろん、ネット通販もしているので、遠方の方にも楽しめるのが嬉しいですよね。

おすすめはサクサクのスコーン

おいしい紅茶とともにいただきたいのが手作りのスコーン（250円）です。バターをたっぷりと使ったスコーンはサクサクの熱々で、甘さはごく控えめ。お好みで添えられたバターやマーマレードを塗っても。飽きのこない上品な味わいは、北山マダムにも大人気。テイクアウトして、ミルクティーと一緒に朝食としていただくのもおすすめです。スコーンの他、紅茶を混ぜ込んだシフォンケーキ（450円）、アップルクランブルパイ（500円）、シュークリーム（400円）など、紅茶同様、スイーツにも余念がありません。
この日は手作りラスク（200円）をお土産に。メープルシロップが染み込んだ香ばしい味わいは、コーヒーにもよく合いました。お値段も安いので、プチギフトにもいいですよね。

「北山紅茶館」はスイーツメニューだけでなく、モーニングやランチメニューも充実。憧れのアフタヌーンティーセットもあります。隣の駅にある植物園や陶板美術館を散策するついでに、ふらっと立ち寄ってみませんか？　本格派紅茶とともに、洛北の魅力を味わっていただけるはずです。

■北山紅茶館
住所：京都府京都市左京区松ケ崎雲路町6-12
電話：075-721-8586
営業時間：10:00～20:00（19:30 L.O.）
定休日：水曜
地図：Yahoo!地図情報