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走りの追求&普段使い、最強を選べるM6

直噴ダウンサイジングターボをはじめとするテクノロジーによりパワーと環境性能を向上させた、Mのフラッグシップとなる新型クーペ&カブリオレ。一足先にスペイン、マラガ周辺でその走りを体感してきました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

最新技術でパワーと燃費を両立

BMW M6

クーペ&カブリオレの6シリーズにラインナップされたハイパフォーマンスモデル。日本では2012年4月に発表された。価格はクーペが1695万円、カブリオレが1760万円

BMW M5

5シリーズサルーンのハイパフォーマンスモデル、M5。価格は1495万円

すでに導入済みの現行型M5のパワートレインを使って、順当に第2世代、大昔のE24から数えれば第3世代、へと進化を果たした新型M6。すでにカブリオレのデリバリーが日本でもはじまっており、クーペは秋に上陸予定である。

560ps&680Nmを誇る4.4リッター直噴V8ツインターボエンジンをフロントミドに置き、ダブルクラッチシステムの2ペダルミッション(7速M DCTドライブロジック)が、そのパワー&トルクを後輪へと伝える。0-100km/h加速、わずかに4.2秒(カブリオレは4.3秒)。

直噴ダウンサイジングターボによって得られたのは、+10%の最高出力と+30%の最大トルクだけじゃなかった。同時に、エンジンの効率化やアイドリングストップシステム、ブレーキ回生システムなどによって、燃費を30%上げることにも成功した。
BMW M6

ボディサイズはクーペが全長4905mm×全幅1900mm×全高1375mm、カブリオレは全高1370mmとなる。フロントトレッドが30mmm拡大されるなど、大幅に変更。バンパーやLED(ハイ/ロー)ヘッドライト、リアディフューザーなど専用パーツも多数備える


主要メカニズムのスペックそのものは、クーペとカブリオレで変わらない。アクティブMディファレンシャル、ダイナミックダンピングコントロール、油圧システムのMサーボトロニックなど、最新の電子制御技術もふんだんに取り入れられており、そのうち、エンジン、ステアリング、ダンパー、ミッションのモードは自分の好みに併せてセットし、組み合わせ可能とした。

ただし、クーペより130kgも車重の重いカブリオレには、専用チューニングのアシ回り(ダンピング、スプリング、スタビライザー)が与えられている。

クーペにはM3や旧型M6と同様に、進化したプリプレグのカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)ルーフが採用された。5レイヤーの凹型構造で、内側三層にNCF(ノンクリンプファブリック)を使った最新手法によるもの。20kgのグラスルーフに比べて、わずかに3.7kgと、軽量化に大きく貢献するとともに、重心高を下げることでダイナミックパフォーマンスの向上にも、好影響を与える。

ブレーキシステムにも注目しておきたい。標準システムは、ダークブルーのキャリパー(フロント対向6ピストン)をもつMコンパウンド・ブレーキシステムだが、オプションでバネ下重量が19.4kg/台も軽いMカーボン・セラミック(CC)ブレーキシステムをチョイスすることも可能になった。その場合、キャリパーはゴールドになる。
BMW M6

速度などをフロントガラスに映し出すヘッドアップディスプレイは、回転数や最適なシフトタイミングなども表示してくれるMモデル専用を採用

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