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入院したら医療費はどのくらいかかる?

病気やケガで入院した時のために、多くの人が医療保険やがん保険に加入したり貯蓄したりしていますが、いくらかかるのか見当がつかないと備えづらいものです。そこで、目安となるよう、入院した時にかかった医療費のデータを紹介します。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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入院診療費は1件あたり50万円程度。実際の自己負担額は?

入院した時にどのくらい医療費がかかるのかとても心配

入院した時にどのくらい医療費がかかるのかとても心配

入院した時にいくらぐらいかかるかを表したデータはいろいろありますが、ここでは厚生労働省の「平成24年度医療給付実態調査」(※)をもとに医療費をみていきます。

下の表は、各健康保険ごとの「入院受診率(100人あたりの入院件数)」「1件あたりの入院診療費」「1日あたりの入院診療費」「1件あたりの入院日数」をまとめたものです。
入院に関する諸率

入院に関する各種データ。「協会(一般)」は全国健康保険協会管掌健康保険(健康保険法第3条第2項の規定による被保険者を除く)の略、「組合健保」は組合管掌健康保険の略。


◇入院受診率
1年間に健康保険が適用される病気やケガで入院する件数は、国民健康保険が21.7件(つまり21%)とやや高めですが、全体では10.0件(10%)となっています。後期高齢者医療は被保険者の年齢構成が他とは大きく異なるため、圧倒的に件数が多くなっています。

◇入院診療費
「1件あたり」の入院診療費では、国民健康保険が51万4272円で最も高く、最も低い共済組合とは8万円以上の差があります。ただ、「1日あたり」の入院診療費は組合健保が4万8246円で最も高く、国民健康保険は3万2105円と組合健保の3分の2程度となっています。

入院診療費は入院患者(健康保険の被保険者)が負担している額ではありません。実際に負担する費用は患者の自己負担割合によって異なり、仮に入院診療費の3割を負担とすると、国民健康保険計では1件あたり約15万円となります。

この他に、差額ベッド代のような入院診療費に含まれていない費用もあれば、高額療養費制度や健保の付加給付等、負担を軽減できる制度もあります。上の表の入院診療費からは、健康保険ごとの違いや入院時のおおよその診療費をイメージしてもらえればと思います。

次のページでは、主な疾病ごとに費用をまとめてみました。全体平均とは違った個々の特徴が見られます。

(※)医療給付実態調査は、平成24年5月~平成25年4月に審査決定された診療報酬明細書および調剤報酬明細書(レセプト)を集計対象とし、そこから入院費用等を求めています。国民健康保険や組合管掌健康保険など、健康保険の種類ごとに医療給付の実態を確認することができます。

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