和菓子/甘味処

「HIGASHIYA GINZA」銀座で和のアフタヌーンティー

ポーラ銀座ビル2階に広がる独特の和の空間「HIGASHIYA GINZA(ヒガシヤギンザ)」。かつて目黒区青葉台で人気を博した茶房「HIGASHIYA」をさらに進化させた“日本のティーサロン”。おすすめは、午後3時から楽しめる「アフタヌーンティー」です。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

「HIGASHIYA GINZA(ヒガシヤギンザ)」 

ポーラ銀座ビル2階に広がる独特の和の空間「HIGASHIYA GINZA(ヒガシヤギンザ)」。かつて目黒区青葉台で人気を博した茶房「HIGASHIYA」をさらに進化させた“日本のティーサロン”。おすすめは、午後3時から楽しめる「アフタヌーンティー」です。

「HIGASHIYA」現在は3店舗 

HIGASHIYA GINZA

「HIGASHIYA GINZA」エントランス

中目黒の日本食ダイニング「HIGASHI-YAMA Tokyo」のオーナー、緒方慎一郎氏が、2003年に東京・目黒区青葉台に開店した和菓子店「HIGASHIYA」。独創的な和菓子を販売するほか、茶房やバーも併設するユニークな存在として話題を集めました。青葉台店退店後は、さらに独自の世界観を展開する「HIGASHIYA GINZA」をオープン。現在HIGASHIYAは、銀座店に加え、西麻布の「ori HIGASHIYA」、南青山の「HIGASHIYA man」の3店舗です。

今回お邪魔した「HIGASHIYA GINZA」は、現代の“日本のティーサロン”をコンセプトにした席数50席ほどの茶房。お茶や甘味はもちろん、お酒や食事も楽しめます。また、茶房入口のショップでは、季節の生菓子をはじめとした各種お菓子と厳選された茶葉、オリジナルの器等の販売もしています。
HIGASHIYA GINZA

銀座らしい、しっとりと落ち着いた大人の空間

オーナーの緒方氏はインテリアデザインも手掛け、HIGASHIYAGINZAのお店作りには、日本の伝統を大切にした美意識が反映されています。店内は、高い天井にシンプルな白い壁とモダンな印象。無駄な装飾はなく、格子をモチーフにした間仕切りやお茶釜などの実用美がアクセントとなっています。

「HIGASHIYA GINZA」アフタヌーンティー 

アフタヌーンティー

「アフタヌーンティー」15:00~19:00(1980円)予約が可能

30種類を超えるお茶に甘味、お酒や昼食膳まで楽しめる「HIGASHIYA GINZA」。中でもおすすめは、午後3時からラストオーダーまで楽しめる「アフタヌーンティー」です。季節のご飯物と香の物の「一の皿」と、5種類の和菓子が盛られた「二の皿」からなる2段の和風のティースタンドで提供されます。また、飲み物は、4種類の日本茶と鹿児島の紅茶、スパークリングワインから好みのものが選べます。
2月上旬の「一の皿」

2月上旬の「一の皿」上から時計周りに「空豆の手まり」「香の物」「菜の花の胡麻和え」

「一の皿」と「二の皿」の内容は季節によって変わります。私がお邪魔した日の「一の皿」は、空豆の手まりと菜の花の胡麻和えに香の物。運ばれてきた瞬間に香ばしい胡麻の香りがふわり。優しい味わいに気持ちが穏やかになり、程好い量に適度に空腹が和らぎます。お腹も心もお茶を楽しむ準備が整います。
2月上旬の「二の皿」

2月上旬の「二の皿」右上から時計周りに「カステラ」「うぐいす餅」「ひと口果子」「羊羹2種」「豆かん」

「二の皿」には、卵黄と砂糖をたっぷり使う五三焼きの「カステラ」に、自家製の黒蜜をかけた「豆寒天」、ひと口サイズにカットされた2種類の「羊羹」と「ひと口果子」、季節の生菓子の5種類が載っています。

お邪魔した日の羊羹はココナッツ特有の甘い香りと食感が楽しい「椰子の実」とキャラメルのような香ばしさのある「焦蜜」、ひと口果子はバニラ入りの白餡で焼酎の香る桃のコンポートを包んだ「薄香」、そして季節の生菓子は「うぐいす餅」でした。どれも数口で食べられる上、一般的な和菓子に比べて甘さが抑えられているものが多く、重たさを感じることなく楽しめます。HIGASHIYAのお菓子が少しずつ楽しめる「二の皿」。お土産選びの味見としてもおすすめです。

ちなみに全12種類ある「ひと口果子」は、HIGASHIYAの代名詞ともいえる生菓子です。古代、菓子が果実や木の実だったとされることに因み考案したそうで、フルーツやナッツ、野菜などをたっぷり使って作られています。ナツメヤシに発酵バターと胡桃を挟んだ「棗(なつめ)バター」や、こし餡でマカダミアナッツを包んだ「牡丹鼠」など、他では味わえない独創的な生菓子。手土産にするといつでも話題を集めます。

この日私が選んだのは普通蒸煎茶。3煎まで頂けるとのことだったので、お菓子を味わってはお茶をじっくり楽しみ、銀座らしい静かな時間をのんびりと過ごすことができました。

「茶食会(さじきえ)」 

茶食会

「茶食会(さじきえ)」11::00~15:00L.O.(5500円、要予約)が楽しめる茶室(カウンター6席の個室)

あまりにお茶が美味しかったので、もう少し深く楽しみたいな、と思っていたところ、今年1月から食事と共に煎茶・番茶・抹茶が楽しめる「茶食会(さじきえ)」を始めたとのこと。玉露・前菜盛り合わせ・お椀・口変わり・番茶・主菜・ご飯物・葛切り・和菓子・お薄からなる会席です。お茶の魅力をたっぷり味わえる内容で、「“茶を食す”会席」がコンセプト。

「茶食会」は、茶房の一角の一段高い場所にある茶室で供されます。茶室はカウンター6席からなる個室で、プライバシーも守られます。青葉台の時代にも感じたことですが、HIGASHIYAは、空間の演出が実に巧み。訪れる度、お菓子やお茶にとって、雰囲気がいかに大切なものかということを教えられます。

<店舗情報>
■「HIGASHIYA GINZA(ヒガシヤギンザ)」online shop
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル2F
TEL:03-3538-3230(売店) 03-3538-3240(茶房)
(昼食、アフタヌーンティーを召し上がる方のみ予約可能)
営業時間:11:00~19:00(L.O.18:30)
※11:00~15:00は昼食、15:00~19:00 アフタヌーンティー
定休日:月曜日(※月曜日が祝日の場合は翌火曜日)
地図:HIGASHIYA GINZA(ヒガシヤギンザ)
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅よりすぐ

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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