旅館/ちょっと高めの隠れ宿・旅館

瀬戸内・直島で美術館に泊まる 「ベネッセハウス」(3ページ目)

瀬戸内国際芸術祭で一躍脚光を浴びた直島。ホテルベネッセハウスは美術館のなかにある宿で、「一度は泊まってみたい」と思う人も多い。アートをめぐる旅は、まさに今年のトレンド。時間を気にせず、道に迷いながら、アートツーリズムを満喫しに出かけてこよう。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

美術館に泊まる

直島

丘の上に立つ「ミュージアム」の宿泊棟(10室)

宿を知る人なら誰もが一度は泊まってみたいと思う、ベネッセハウス。その理由は、アート作品に囲まれ眠ること。そして瀬戸内の美しい眺望だ。

この宿は、2つの敷地に分かれ、4つの棟から成る。一番客室数が多いのは、海辺の「パーク」。海を眺めるメインレストランのテラスレストランやショップがあり、子供がいる時にはここにしよう。随所にアート作品があるので、他の棟に泊まったときも、きっとパークには足を運ぶことだろう。もう一棟、海辺にはオールスイートの「ビーチ」がある。
 
直島

テラスの付いたミュージアムの客室(303号室)

丘の上に立つのが「ミュージアム」と「オーバル」。その名のとおり、ミュージアムは美術館の中に部屋がある。オーバルはミュージアム棟からさらにケーブルカーで登った丘にたたずむ宿泊専用棟。いずれも小学生未満の子供の宿泊はできない。

ぜひお勧めしたいのが、こちらの「ミュージアム」。安藤忠雄建築の個性であるコンクリート打ちっ放しの内壁、と思えば、コンクリから雑草が生えている? ……これも実はアート作品。遠く浜辺を見れば、そこに置かれる黄色と黒のボート。これも館内の作品と一連の物語がある。どこからどこまでがアート作品なのか、探っていくのがとても楽しい。

行われていれば、ぜひミュージアム館内ツアーに参加しよう。館内には、思わずうなってしまう作品が数々展示されている。
 
直島

部屋の窓からは瀬戸内の海を一望

ミュージアム棟にある10室の客室からは、瀬戸内海が一望のもと。自然の造形も鑑賞できる。

食事は、ミュージアム内の日本食レストランか、徒歩10分(巡回バスで3分)のパーク棟のテラスレストラン(フレンチ)でいただく。ワインを楽しみたかった私は、セットメニューではなく、アラカルトで注文した(あまりアラカルト注文者は多くないそう)。カップルなら、その場の気分でアラカルトを注文し、シェアしていただくのもおすすめだ。 

半日滞在すると、ベネッセアートサイト(ベネッセ村の全体をこう呼ぶ)の全容やシステムがわかってくる。すると、お隣の豊島や犬島にも行ってみたくなる(モデルコースはこちら)。

ここは、一泊ではとても足りない。風に吹かれて、アートツーリズム。これから間違いなくメジャーになってくる日本人の旅のスタイルだ。

2012年夏には、所を変えて、新潟県十日町市一帯をフィールドにした「大地の芸術祭2012」が開催される。2013年には、今度は「瀬戸内国際芸術祭2013」。毎年どこかで、アートをめぐる旅人が集まっている。あなたも参加してみませんか!?

ベネッセハウス
住所:香川県香川郡直島町琴弾地
TEL:087-892-3223
地図:Yahoo!地図情報
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