ルノー/メガーヌ

ニュルでFF最速タイムを叩き出したルノー メガーヌRS

2011年6月、8分7秒97というタイムをマークしてニュルでのFF最速の座を手に入れたのがメガーヌRSだ。「RS」というのは、ルノーのモータースポーツ部門である「ルノー・スポール」の意味で、RSを冠するトップモデルがこのクルマ。数々の輝かしい戦績を残してきたルノーが長年にわたり培ってきたノウハウが、このクルマに注ぎ込まれているのだ。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

250psと思えないほどパワフルなエンジン

ルノー メガーヌRS フロント

全長4320mm、全幅1850mm、全高1435mmというボディサイズ。ホイールベースは2640mm。車両重量は1430kg。価格385万円


このところルノーのクルマには乗るたびに感心させられてばかり。中でもメガーヌRSの走りには、FFでもここまでできることを身をもって体感させられました。実はこのメガーヌRS、量産仕様に若干手を加えた特別仕様車がニュルブルクリンクで2011年6月17日に樹立した8分7秒97をマークしたという、ニュルFF最速タイムのレコードホルダーでもあります。

ニュルでタイムを出すというのは、パワーはもちろん、それを確実に路面に伝え、さらには止まる、曲がるといったあらゆる性能要件をすべて満たしてこそ初めて実現できるといえます。ましてやFFとなれば、パワーを上げても逃げてしまい、なかなか速さに結びつかないものです。しかしこのクルマは、それをやってのけているわけです。
ルノー メガーヌRS エンジン

2L直列4気筒DOHCターボエンジンは、最高出力184kW[250ps]/5500rpm、最大トルク340Nm[34.7kgm]/3000rpmというFF世界最高峰のスペック。燃焼効率を高めるタンブル生成シリンダーヘッド、ハードカーボンコーティングピストン、冷却効果に優れるナトリウム封入バルブなどの高価なパーツを採用。無段階吸気バルブタイミング機構を持ち、最大トルクの80%をわずか1900回転で発生


結果から先に入りましたが、このクルマがニュルでもそんなに速いというのは、まさに「乗ればわかる」という感じです。まずエンジンが強力。2L直4ツインスクロールターボエンジンは、印象としては、とても250psとは思えないほどパワフルで、しかもピーキーなところもなく、低回転から扱いやすい特性。レスポンスも極めて良好です。

野太いサウンドも気分を高めてくれますが、その理由もスポーティな音を楽しむためというだけではありません。運転中にドライバーが聞くエンジン音や排気音は、運転を楽しむだけでなく、車両の状況を知るための重要な情報源という発想から、エンジン音をドライバーに伝える音響効果を持つサウンドパイプが搭載されているのです。
ルノー メガーヌRS インパネ

ダークカーボンカラーのコクピットに、スポーツイエローで彩ったタコメーター盤面、ステアリングホイールのセンターステッチ、シートベルトなどが目を引く。左ハンドルのみ、 6速MTのみの設定。フットペダルはアルミ製ドリルドタイプ


ルノー メガーヌRS 「RSモニター」

「R.S.モニター」には、ブースト圧、出力、トルク、ブレーキ圧、オイル温度、前後左右の加速G、0‐100km/h加速および0-400mタイム、ラップタイム計測など11項目の情報を表示可能。公表値では、0-100km/h加速が6.1秒 0-1000kmタイムが25.7秒。アクセルペダル踏み込み量に対するアクセル開度を5段階に変更できるアクセルペダルマッピング機能が付く


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