株・株式投資

女性が起業するということ~税理士 原尚美編(1)~

これからの時代に必要なことの1つは、女性の力だと思う。女性が元気に明るく活発に行動していれば、きっと何かが起きる。そんな考えを持って女性が起業することについて先輩の経験をお伝えすることにした。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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これからの時代に必要なことの1つは「女性の力」だと思う。女性が元気に明るく活発に行動していれば、きっと何かが起きる。そんな考えを持って女性が起業することについて先輩の経験をお伝えすることにした。第一弾は、税理士の原尚美さん。全日本答練「財務諸表論」「法人税法」を全国1位で税理士試験に合格し、現在は20名のスタッフが全員女性という会計事務所を主宰されている。決算書の格つけや事業計画書の作成など地に足のついたサービスで、クライアントの9割が黒字という凄腕の税理士だ。

【起業のきっかけ】日々の生活の中で、息抜きをしたいと思ったときに「勉強しよう」と考えたんです

今回話を伺った税理士の原尚美さん。

今回話を伺った税理士の原尚美さん。

もともと専業主婦になりたいと思っていて、OLを2年やったあと、望み通りに専業主婦になりました。でも3世代7人家族だったので、生活の流れが各々違う。起きてくる時間がバラバラだったから毎日5食作っていましたね。そんな生活の中で、息抜きをしたいと思ったときに「勉強しよう」と思いついたんです。主人が公認会計士だったので、税理士の勉強なら反対されないだろうと。

午前中は家の中のことをやって、午後の2時~5時は専門学校に通いました。そのときは、すごく楽しかったですね。なにせ社会とのつながりの窓口が学校だけだったから、自分の時間、アイデンティティを持てる時間だったんです。

学校に通う前、簿記の知識は全くなかったので、勉強についていくのが大変でした。8月の本試験に向けて9月から授業がスタートして、1年間ガムシャラに勉強しました。でも、簿記論の試験を受けてみるとその年は問題が難しくて、全然できなかった。試験が終わった瞬間「落ちた…」と思ったんです。涙がとまらなかったですよ。悲しかったのと、ヤケになっていたこともあって、そのときだけはデパートでお菓子を思う存分ヤケ買いしました(笑)。

家に帰って主人に「私には無理だから、もう諦める」って話しをしたら、「本当に不合格だったら諦めればいいでしょ」と言われました。結局、簿記論には合格できていて、その後の4科目も順調に受かることができました。

【スタート時のお金について】毎月1万円ずつ貯金をしていました 

試験に合格後、実務研修を2年間して独立しました。以前OLをしていたといっても事務所運営のノウハウはほとんどありません。でも、それが逆に良かったですね。税理士の仕事はここまでだね、という枠が私の中になかったので、税金に限らずお客様からの相談に何でものっていたんです。私には手に負えないこともあると、弁護士とか頼める専門家を探して紹介をしていました。そうしているうちに仲間ができ、私に相談すると何でも解決できるというプラットフォームが自然にできていたんです。

仕事を始めたときの資金は24万円でした。それまで毎月1万円を貯金していたんです。自宅が仕事場だったので、家賃はかかりませんから、このお金で18万円のパソコンを買いました。あとは、980円のちゃぶ台かな(笑)。
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