肺・気道の病気/その他の肺・気道の病気

過換気症候群の原因・治療・予後

過換気症候群は、名前の通り、換気つまり呼吸数が増えてしまい、そのために、血液中のバランスが崩れて、様々な症状が出てきます。原因として、精神的な事が多いので、原因に対する治療が必要です。

この記事の担当ガイド

法律、経済など多くの資格をもつ現役のアレルギー・小児科医師

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過換気症候群とは

呼吸

ヒトは酸素を取り込み、二酸化炭素を吐きだします

不安やパニックなどの心理的な要素によって呼吸が浅く早くなります。呼吸の回数が増えると、「過換気状態」と言って、体内から二酸化炭素を吐きだし、血液中の二酸化炭素が減ってしまい、手足のけいれんやめまいなどの症状が出ます。

それがまた不安になって、さらに過換気状態になってしまい、過換気が過換気を起こしてしまいます。そのため、過換気症候群と呼ばれています。

過換気症候群の症状

過換気症候群

息が苦しい感じが出て、パニックになります

過換気になって起こる症状は様々です。
  • 呼吸器の症状:息苦しさ、呼吸が速くなる、呼吸を深くすると胸部に圧迫感を感じる
  • 循環器の症状:胸部の圧迫感や痛みがある、脈が速くなる動悸
  • 神経の症状:めまい、手足のしびれ、唇のしびれ、頭がボーッとする、死の恐怖を感じる、まれに失神、空気飢餓感
ただ、この症状で死にいたることはありません。

過換気症候群の原因

心理面が原因になります。
  • 不安、心配
  • ストレス
  • パニック 
などで起こります。10~20歳代、女性がなりやすいと言われています。起こりやすい性格として、
  • 几帳面な人(予定が変わるとストレスになるから)
  • 神経質の人(不安になりやすい)
  • 心配性の人
  • 思春期(多感な時期)
などです。

この病気で、血液検査、胸部X線などの検査では異常はありません。

過換気症候群の治療

治療は、過換気の原因を除くことです。

過換気の原因を除くことは、言うは易し行うは難しかもしれませんが、自分を見つめなおし、不安になる時になぜ不安になるのかを考えます。不安になった時点で息を大きくゆっくりと吸いこみましょう。そして、大きく吐きだします。大きく吐きだすことで、不安を吐きだすような感じと思って下さい。

どうしても不安が取れない時は、抗不安薬などもあります。しかし、子どもでは、成長の過程の中、長期使用は精神発達に影響を及ぼすことがあるので、できるだけ避けたいものです。

過換気になった時の対処方法ですが、紙袋を携帯しておいてください。ビニールは息がしにくくなるので、避けてください。

過換気状態になったときには、紙袋を用意して、口と鼻に袋を当て、自分の吐いた息を吸うようにして、二酸化炭素を血液中に残すようにします。

この紙袋による治療をペーパーバック法と言います。しかし、呼吸数が多くなっている病気、心筋梗塞、慢性肺疾患、喘息発作ではかえって悪くなるので、顔色が悪くないかどうかは確認しましょう。そのため、この治療を行わないこともあります。

一番大切なのは、過換気で死ぬことはないと思い、気持ちを落ち着かせることです。

「咳事典 咳を科学する その咳、大丈夫?危険!」を参照してください

更新日:2012年03月19日

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