建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

現代の最小限住宅[新宿の小さな家](2ページ目)

新宿駅からほど近くの路地の奥に建築面積わずか9坪の、まさに「現代の最小限住宅」ともいうべき小さな家が建ちました。様々なハンデを逆手に取って、大空間のある快適な住まいを実現させています。

執筆者:川畑 博哉

リビングは真っ白い吹抜け空間


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居間

1. 東側のハイサイドライトは高さ3.4m、幅4.3m。
2. H鋼の梁は高さ12.5cm、幅12.5cm、長さ3.6m。白い天井と壁は珪藻土の金ゴテ仕上げ。写真:能作淳平建築設計事務所
3. 路地に向けて開かれた大窓は高さ4.35m、幅4.3m。写真:能作淳平建築設計事務所
4. 収納と階段を兼ねたベンチ。手前にはエアコンが組み込まれている。階段の先の扉を開けると、駐車場のキャットウォークに出る。


緩やかに傾斜した路地から、ガラス戸の前に置かれたコンクリートの台を踏んでガラスの引戸を開けると、半畳ほどの三和土の玄関に出ます。ここに立つと目線は自然と天井に向かいます。45度の急傾斜の大屋根の下は、住宅とは思えないスケールの大空間で、天井の最も高いところは床面から8mもあります。そこにH鋼の梁が2階と3階の高さに横たわっています。構造として必要不可欠な梁ですが、ここに床を増やして部屋にすることもできるのです。思いきって開けた大きな窓からは、向いの植栽や超高層のビル群や、この少し変わった家を前で足を止める人が見えたりと、街のさまざまな様子を伺い知ることができます。

◆建築データと建築家プロフィール


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