ギリシャのデフォルト
ギリシャの危機は果たしてどのくらいの規模なのか…
ギリシャ国債が債務不履行(デフォルト)となるかもしれません。まだデフォルト宣告はされていませんが、周囲はそれがやむをえない事実として受け入れる体制を整えました。CDS保証料率や銀行の健全性チェックの基準なども、ギリシャ国債のデフォルトが現実に起きてもあわてないようにすでに対応ができています。
ですから、現在のギリシャ国債のデフォルト不安は乗り越えられるでしょう。マーケットはデフォルトの実現をすでに織り込みずみです。大混乱はおきないはずといえます。
リーマンとギリシャ危機の違い
そもそも、ギリシャ危機がどのくらいの規模なのか、危機の大きさを数字で把握しておきましょう。
破産したリーマンブラザーズの債務は64兆円でしたが、ギリシャの債務残高は44兆円です。リーマンの保有資産の暴落は世界中の金融機関に一瞬のうちに伝わり、60兆円の何倍もの損失を築きました。しかし、ギリシャ国債は限定的です。その3分の2を30数社の金融機関だけで保有されているからです。最終的な押さえどころは、その金融機関を支えれば良いということで、欧州各国はその対策に集中してきました。
拡張されたヨーロッパの安全網、EFSF
ギリシャデフォルトを克服するための金融支援策を整理しましょう。
まずEUはIMF(国際通貨基金)から25兆円、そして欧州金融安定基金(EFSF)から44兆円、欧州金融安定メカニズム(EFSM)から6兆円の支援枠を固めました。合計で75兆円です。
それらの資金の使途は3つ。財政難におちいっている加盟国の国債を買う、返済不安のある国債を保有する金融機関に資本増強する、財政難におちいっている加盟国に融資するの3つです。
そして、支援の主役になるのはEFSFであり、その安全網としての機能拡張がすべての加盟国で承認されました。拡張されたEFSFの資金枠44兆円のうち、13兆円はすでにギリシャ、ポルトガルアイルランドに支援が決まっています。残る支援枠は31兆円で、今後の課題はそれで足りるのかということにあります。