総選挙でタイ貢献党が大勝利
タイではタクシン派と反タクシン派の政争が何年も続いている。
7月3日にタイの下院選挙となる総選挙が行われ、それまで野党であったタイ貢献党が76議席も議席数を増やすという大勝利で終わりました。最初に前提として話しておくと、タイ下院の総議席数は500です。
選挙前は189議席だったタイ貢献党は、76議席増やして単独過半数となる265議席を獲得する大勝。一方、これまで与党だったタイ民主党は、選挙前の173議席から14議席減らして159議席に留まりました。
ここで少し疑問に思うのが、選挙前もタイ貢献党の方が189議席で民主党よりも多いのに、なぜ民主党が政権を持っていたのかという点です。前回の総選挙は2007年12月であり、その直後は当時第一党だった「人民の力党」が政権を取っていました。しかし、その後2008年暮れ、人民の力党による組織ぐるみの不正選挙が判明。人民の力党は裁判所に解党を命じられ、政権の座も民主党に移って2011年に至ります。
タイ貢献党とは、2008年9月に立ちあげられ、その後、人民の力党の議員の大半が移籍して拡大してきた、いわば人民の力党の後継党とも言える存在です。
連立政権とタイ初の女性首相誕生へ
話を今月の総選挙に戻しますが、タイ貢献党が265議席という単独過半数を取り、かつ中小政党4党と連立政権を組むという方針を発表しています。5党による連立政権の総議席数は299となり、総議席数のほぼ6割を占める、まさに安定多数政権となるでしょう。
タイ貢献党の中で比例1位の座にいたのは、かつて不正取引疑惑で2006年にタイ首相の椅子から追放されたタクシン元首相の妹、インラック氏です。インラック氏は近い将来、タイ史上初の女性首相の座に就くことが確実視されています。