プリウス/プリウスの最新情報・試乗レビュー

人気沸騰プリウスα、3列シート仕様のジレンマ

1か月で5万2000台という驚異の受注を獲得したというプリウスα。2列仕様は約3万8000台、3列シートは約1万4000台とワゴン的に使える5人乗りが人気だが、ここではミニバンである3列シートにフォーカス。とくにシート機構の秘密に迫る。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

3列仕様のプリウスα

フロントマスク

全長4615×全幅1775×全高1575mmで、2列仕様の5人乗りも3列仕様の7人乗りもスリーサイズは変わらない。ただし、「G ツーリングセレクション スカイライトパッケージ」は全高が少し高い1600mmになる。価格は235万~330万5000円

普段は1人、休日はミニバンのニーズに応えるという相反する課題をクリアすべく生まれたのが、プリウスαの3列仕様だ。2列仕様はまさにプリウスワゴンという仕上がりだから分かりやすい。3列仕様を作るにあたり、平日にハンドルを握る奥さんが抱く「ミニバンは大きすぎる」という不満を解消すべく開発されたという。プリウスαに限らず、多人数乗車、大空間というミニバンのジレンマではあるが。

サードシートの座面に秘密あり

リヤビュー

樹 脂パノラマルーフは、「G ツーリングセレクション スカイライトパッケージに標準装備で、その他にはメーカーオプションで用意される。ガラスルーフよりも40%の軽量化を実現し、シェードとルーフの一体化 に成功している。この樹脂製ルーフはLF-Aのリヤクォーターガラスにも採用されている

運 転のしやすさを追求すると、全長が限られるため、サードシートの乗降性と居住性は当然犠牲にならざるをえない。コンパクトミニバンの宿命だ。プリウスαでは2列目後方、3列目の足元にガソリンタンクが鎮座するため、フロアが上げ底になりヒップポイントが高くなってしまう。結果的に「体育座り」のような姿勢になってしまうのだ。それなら着座位置を上げようとすると、今度は全高の制約にぶち当たってしまう。全高を上げればボディフォルムに影響があるだけでなく、燃費も不利になる。低燃費の代名詞「プリウス」を冠するモデルとしては絶対に譲れないはずだ。

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