階段や廊下、浴室などの手すりは、家族が使いやすく安全な住まいに必要な部材のひとつです。ご家族にお年寄がいらっしゃる場合は、プランニング時に充分な検討をするかもしれませんが、ほとんどの方はあまり意識せず、設計者に任せてしまう、ということも多いでしょう。
ここでは、新築やリフォームの際に、知っておきたい室内の手すりの基礎知識をまとめました。
手すりの種類
インテリアに馴染むモダンなデザインの手すり。 [手摺部材 階段部材オプション品(オープンアルミタイプ)] DAIKEN
手すりは、廊下や階段などでの移動や上り下りを補助する目的を持つものと、トイレや浴室などで立ち上がりの動作を補助したり、身体の安定を保つためのものがあります。
たとえば、移動を補助する手すりには、必要な場所まで連続して設置されること、移動しながらでも握りやすい形状のものを選ぶことが大切。また、立ち上がりを補助する手すりは、しっかりと掴むことができる場所への設置や形状に配慮したいものです。一般的に、手すりの太さは3~4センチ程度ですが、使用する人や場所に合わせて選ぶようにしましょう。
手すりの素材には、天然木や集成材、MDF (中密度繊維板)+樹脂、アルミやステンレス、アルミ+樹脂やプラスチックなどがあります。室内に設置するものは、肌触りのよい木質や樹脂加工が施されたタイプがいいでしょう。
形状は、丸い棒状のタイプだけでなく、手を乗せることができるような平手すりもありますし、直線のものだけでなく曲線を持つタイプ(波形状やS型など)のものなどもあります。最近では、汚れのつきにくいものや抗菌加工を施したもの、ブラケット部分に照明を組み込み足元を照らす商品なども提案されています。
廊下や階段の手すりの注意点
階段には連続させた手すりを設けたい。 [システム手すり スリップレスタイプ+ストロングバー+金具 エクセルライト柄] パナソニック電工
手すりの設置する高さは、一般的に75~80センチ程度と言われていますが、あくまでも使用する人の使い勝手に合わせてプランニングすることが大切です。
廊下の手すりの場合、使用する人が、どの程度手すりを必要としているのか、身体の機能にあわせて検討すること。廊下の場合は、丸い棒状の手すりだけでなく、平手すりも向いています。
階段は、手すりの設置が建築基準法により定められていますので、どこに設置予定か、どんなタイプの手すりなのかを間取りプランの際に確認するようにしましょう。また、洋服やパジャマの袖が引っ掛からないように、両端は壁や下方向に曲げるなどの配慮をしておきたいものです。
廊下や階段は、使う人の利き手によるので、両側に設けるのが望ましいと言われていますが難しい場合もあるでしょう。その場合、階段では降りる場合の危険を考慮して、降りるときの利き手側に設置する方がいいでしょう。
次ページでは、玄関やトイレ、浴室の手すりについてみていきます。