「復興支援住宅」というのは、仮設住宅ではなくハウスメーカーの通常商品です。特徴は企画(規格)型、プラン限定の建物であり、何よりも通常より価格を抑えた「特別価格」であるということ。対応する期間はハウスメーカーによって異なるようですが、罹災証明を提示すれば建築が可能になるということです。
企画型で特別価格を実現する「復興支援住宅」
大和ハウス工業が発売した「xevo K~絆~」。外張り断熱通気外壁など通常商品の仕様を標準化しながら、プランを50プランに集約することで価格を抑えている
特別価格のイメージですが、あるハウスメーカーの場合、通常の商品が2800万円程度とすると、復興支援住宅は2100~2200万円くらいになるそうです。これは企画型とすること、商談を極力減らすことによりコストダウンができるためといいます。
企画型の何よりのメリットは短工期ということ。あるハウスメーカーの場合は45日ほどで、これは通常の住宅建築の工期約60日以上を大きく短縮できるといいます。少しでも早く元の落ち着いた暮らしを取り戻したいという方々のニーズに対応するものです。
大和ハウス工業や
ミサワホーム、
パナホームなどが商品としてプレス発表していますが、それ以外のハウスメーカーでも同様な対応をしているケースがあるようです。また、プレハブ系ハウスメーカーが主に発売していますが、中には
住友林業のような木造軸組住宅のハウスメーカーも発売に着手している場合もあります。
背景に阪神淡路大震災以降の対応実績
このほか、この大震災で改めてその存在意義がクローズアップされている太陽光発電システムを、特別価格で供給するといったアナウンスも行われています(大和ハウス工業など)。それと念のため指摘しておきますが、特別価格の住宅とはいえ、通常商品と耐震性や品質、アフターサービスの内容は同様となりますから、その点でも安心感があります。
パナホームの「復興支援商品」。平屋建てのほか2階建てもある。太陽光発電システムやタイル外壁が標準
ところで、「復興支援住宅」に代表される取り組みは、何も今回に始まったことではありません。実は、阪神淡路大震災以降の災害時には同様の取り組みが行われてきました。例えば、阪神淡路大震災の後、ハウスメーカー各社は被災地にある、それぞれが供給した住宅の被害状況の確認、オーナーの安否確認を行いました。
東日本大震災にあたってもこれは同様で、ハウスメーカー各社の決算説明会では被害確認の詳しい数字も示されていました。ご存じのように今回の震災は被災エリアの広範さが特徴。原発事故の影響で一部確認ができないエリアもあるようですが、確認に費やした2ヶ月の努力は評価に値すると思います。
つまり、東日本大震災後の対応は、阪神淡路大震災以降の災害対応の実績に基づくものなのであり、その実績もハウスメーカーの強みの一つと考えられそうです。