名所・旧跡/東海の名所・旧跡

憧れのお伊勢詣り、伊勢神宮へ/三重

旅の目的の一つとして古き昔からある、有名寺社へのお詣り。その中でも今も昔も人気が高いのは「お伊勢さん」こと伊勢神宮です。近年ではパワースポットとしても注目を集めている伊勢神宮をご紹介します。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

憧れのお伊勢詣り、伊勢神宮へ

旅に出かける目的は様々ですが、古き昔から続いているのは有名な寺社へのお詣りですね。お詣り先として群を抜いて人気が高いのは、「お伊勢さん」と親しまれる伊勢神宮。近年ではパワースポットとしても人気を集めているとのこと。

今回はいつの時代もたくさんの人から厚い信仰を集めている伊勢神宮をご紹介します。 

静かなる外宮にて、衣食住の神様にお詣りします

伊勢神宮・外宮(1)/正宮入口

伊勢神宮・外宮の正宮入口(2013年12月撮影)

伊勢神宮Yahoo! 地図情報)は、三重県中部の伊勢市にあります。2000年を越す古い歴史があり、一般には外宮(げくう)と内宮(ないくう)が良く知られていますが、その他にも周辺にある別宮や摂社など全部で125のお宮があり、これらをまとめて「神宮」と総称されます。

伊勢神宮への参拝は、外宮にお詣りしてから内宮へお詣りするのが古くからのならわしですので、まずは外宮からご紹介しましょう。
伊勢神宮・外宮(2)/表参道

伊勢神宮・外宮の表参道。
火除橋を渡って鳥居をくぐり宮内へ入ります(2013年12月撮影)

外宮Yahoo! 地図情報)の正式名称は豊受大神宮(とようけだいじんぐう)。衣食住の神様である豊受大御神(とようけおおみかみ)を祀ります。

JR・近鉄の伊勢市駅から外宮までは歩いて5分ほどの距離です。表参道の火除橋を渡って濃い緑の中に包まれた宮内へ入ります。
伊勢神宮・外宮(3)/正宮

伊勢神宮・外宮の正宮(2013年12月撮影)

静寂の中を歩いていくと、神楽殿の前を通って正宮(しょうぐう)に到着。ここで豊受大御神が祀られている正宮にお詣りします。ちなみに伊勢神宮の参拝のルールは、二拝・二拍手・一拝です。
伊勢神宮・外宮(4)/多賀宮

伊勢神宮・外宮の別宮の一つ、多賀宮。
100段近く石段を上がった先にあり、個人の願いを聞き届けて下さる神様として多くの方がお詣りされています(2013年12月撮影)

正宮にお詣りを済ませた後は、同じ外宮の中にある別宮の風宮(かぜのみや)や土宮(つちのみや)、多賀宮(たかのみや)にもお詣りしてみましょう。 多賀宮は個人のお願いを聞き届けて下さる神様として、いつも多くの方がお詣りされています。

天照大神を祀る内宮へお詣りします

伊勢神宮・内宮(1)/正宮

伊勢神宮・内宮の正宮(2013年12月撮影)

続いては内宮(ないくう)へ。内宮Yahoo! 地図情報)の正式名称は皇大神宮(こうたいじんぐう)。天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀ります。
伊勢神宮・内宮(2)/宇治橋

伊勢神宮・内宮への架け橋、宇治橋(2013年12月撮影)

外宮と内宮はバスで15分ほど離れています。内宮前のバス停を降りた後、少し歩いた先に見える大きな鳥居が内宮の入口です。
伊勢神宮・内宮(3)/宇治橋から五十鈴川を望む

宇治橋から穏やかに流れる五十鈴川を望む(2013年12月撮影)

鳥居の先に続くのは、穏やかに流れる五十鈴川(いすずがわ)に架かる宇治橋。この橋を渡って内宮の宮内に入ります。
伊勢神宮・内宮(4)/宇治橋

内宮の宮内から見た宇治橋と鳥居(2013年12月撮影)

内宮の宮内は、静寂が包み込む緑豊かな空間が広がります。砂利を踏みしめる音も心地よく聞こえますね。
伊勢神宮・内宮(5)/神楽殿

伊勢神宮・内宮の神楽殿(2013年12月撮影)

砂利道を突き当り、左に曲がった先に見えてきた大きな建物が神楽殿です。お札やお守りはここで受けることができます。
伊勢神宮・内宮(6)/正宮

伊勢神宮・内宮の正宮(2013年12月撮影)

神楽殿の前を通り、一番奥にある石段の上が正宮です。外宮の正宮も同じですが、正宮の建物は唯一神明造と呼ばれる日本最古の建築様式で造られています。
伊勢神宮・内宮(7)/荒祭宮

伊勢神宮・内宮の別宮の一つ、荒祭宮。
個人の願いを聞き届けて下さる神様として多くの方がお詣りされています(2013年12月撮影)

正宮にお詣りした後は、内宮の宮内にある別宮にもお詣りしてみましょう。荒祭宮(あらまつみや)は、外宮の多賀宮と同様に個人のお願いを聞き届けて下さる神様として、いつも多くの方がお詣りされています。
伊勢神宮・内宮(8)/風日祈宮

伊勢神宮・内宮の別宮、風日祈宮(1997年4月撮影)

また神楽殿の正面にある細い道を抜け、五十鈴川にかかる風日祈宮橋を渡った先にある風日祈宮(かざひのみのみや)は、鎌倉時代に大陸から元が日本に武力侵攻した元寇(げんこう)において、神風を吹かせて撤退させた神様と言われています。


 

伝統の技術を後世に引き継ぐ式年遷宮

伊勢神宮・外宮(5)/式年遷宮直後、新旧の建物が並ぶ正宮

2013年の式年遷宮直後、新旧の建物が並ぶシーン。
伊勢神宮・外宮にて、手前が遷宮前の正宮、奥が新しい正宮になります。
古い建物は後解体され、跡地は次の式年遷宮(2033年)で新たな正宮が建てられます(2013年12月撮影)

伊勢神宮で一番重要な行事である式年遷宮。20年に一度、正宮の建物をはじめとして神宝などをすべて新しく作り直し、御神体を新しい正宮に移すという行事です。

1300年以上前から途絶えることなく続けられています。せっかく造ったものを何故作り直すのか?という点については、宮大工の技術を後世に伝承していくなど諸説があるとのこと。

直近では2013年(平成25年)に第62回の式年遷宮が行われ、多くの参詣客で賑わいました。次回の式年遷宮は2033年になります。

 

お詣りの後はおかげ横丁にも立ち寄りたい

おかげ横丁

旧参道の途中にあるおかげ横丁。古い町並みを再現したおはらい町と共に伊勢名物の食べ物やおみやげなどが揃います(2013年2月,12月撮影)

猿田彦神社の近くから宇治橋に至る内宮への旧参道の途中にあるおかげ横丁Yahoo! 地図情報)は、伊勢うどんや手こね寿司、赤福餅など伊勢名物の食べ物やおみやげが揃うエリア。

古き町並みの風情を味わえるおはらい町通りとあわせて、伊勢神宮へお詣りした時にふらりと立ち寄るといいでしょう。

 

古来から「お伊勢詣り」として多くの人が参拝してきた伊勢神宮をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか? 周辺には二見浦の夫婦岩、ジュゴンがいる鳥羽水族館、美しい海岸線が眺められる賢島など観光スポットが豊富に揃っていますので、ぜひ伊勢神宮にお詣りしてみて下さい。

 

伊勢神宮へのアプローチ

伊勢神宮へのアプローチ

伊勢神宮へのアプローチ
左上:伊勢市駅(JR,近鉄) 右上:宇治山田駅(近鉄)
左中:JR東海 快速「みえ」  右中:近鉄特急「しまかぜ」
左下:三重交通 神都バス   右下:三重交通 路線バス

地図:Yahoo! 地図情報
アクセス:
<鉄道>
・外宮の最寄り駅は伊勢市駅。名古屋駅よりJR東海 快速「みえ」に乗車、または近鉄特急 鳥羽、賢島方面行きに乗車します。
大阪難波、鶴橋、京都からも近鉄特急が運行されています。外宮へは伊勢市駅より徒歩5分。
・内宮の最寄り駅は近鉄 宇治山田駅または伊勢市駅。
宇治山田駅、伊勢市駅から、三重交通バス 内宮前行きに乗車し、終点下車。
・内宮と外宮の間は三重交通バスで移動できます。
・路面電車の形をした「神都バス」も路線バスと同様に利用できます。

《お得なきっぷ》
・近鉄では、関西または東海地区出発で伊勢周辺の近鉄線、三重交通バスの3日間フリー乗車券と伊勢までの近鉄特急の1往復分をセットにした「伊勢神宮参拝きっぷ」を発売。
利用前日までに事前購入する必要がありますが、特急券を発売する近鉄の駅窓口と、近畿日本ツーリスト、JTB、日本旅行、農協観光の主な支店(関西,東海以外も含む)で取り扱っています。

<高速バス>
・東京・池袋、大宮と鳥羽を結ぶ深夜高速バス(三重交通、西武観光バスの共同運行)が伊勢市駅前に停車します。

<車>
伊勢自動車道 伊勢西インターチェンジより、外宮、内宮共に約2km。

【関連サイト】

「東海の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで東海地方のの名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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