介護/介護保険の手続き・申請

ケアマネジャーの選び方・変え方

自分に合ったケアマネジャーを見つけることは、在宅介護を円滑に行う上で非常に重要です。まずは地域で利用できるケアマネ―ジャーのリストを入手し、かかりつけの病院や周りの方の評判を確認した上で、実際の電話・面談へと進むことをお薦めします。ケアマネ―ジャーの探し方、選び方、変え方について詳しく解説します。

横井 孝治

執筆者:横井 孝治

介護・販促プロモーションガイド

ケアマネジャーの探し方

自分に合ったケアマネージャーが見つかれば、在宅介護がスムーズになります

自分に合ったケアマネージャーが見つかれば、在宅介護がスムーズになります

ケアマネジャーを探す第一歩は、市区町村の介護保険課や、地域包括支援センターへ行き、ケアマネジャーのリストをもらうことです。ケアマネジャーの多くは、居宅介護支援事業所や介護サービス提供事業者、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設などに所属していることがほとんど。どこの事業者にも所属せず、独立型のケアマネジャーとして活動している方もいますが、まだまだ少数派です。
 

ケアマネジャーの評判・口コミを確認しよう

リストを入手することができたら、次はケアマネジャーの評判を確認しましょう。

まずはかかりつけの病院で話を聞いてみることをオススメします。大きな病院の場合はソーシャルワーカー、小さなクリニックなどの場合は主治医や看護師に評判の良いケアマネジャーはいないか相談してみましょう。多くの場合、医療との連携を得意とするケアマネジャーや介護事業者を教えてもらうことができるはずです。

次に、実際に介護保険サービスを利用している人に話を聞いてみましょう。同じ地域でサービスを利用している人から得られる「生の声」は、非常に参考になります。また、友人や知人にホームヘルパーをしている人がいれば、介護のプロの目から見て良いと思えるケアマネジャーを教えてもらうチャンスです。
 

良いケアマネジャーの選び方・見つけ方・チェックポイント

評判をもとにある程度候補をピックアップしたら、今度は電話をかけてみましょう。

その際、「介護保険の認定が下りたのですが、これからどうすればいいのかわからない」と、何も知らないので一から教えてほしいという姿勢で説明を求めてみることをオススメします。自分にとって一番わかりやすく、丁寧に対応してくれたケアマネジャーなら、実際に依頼することになった際の対応にも期待できます。あと、電話が繋がりやすいかどうかも大事なポイントですね。

電話を通して候補を数人に絞り込んだら、次は面談です。面談時のチェックポイントは、次の通りです。

1.経歴や保有している資格は?
ソーシャルワーカー、訪問看護師、保健師などの経験があるケアマネジャーなら、経験を通して得た知識を生かしたケアプラン作りが期待できます。

2.こちらの話をよく聞いてくれるか?
こちらの悩みや要望などに的確に応えたケアプラン作りには、まず話をしっかり聞いてくれることが必須条件。質問や相談に対して反応が鈍かったり、納得できるような説明をしてくれないようなケアマネージャーでは困ります。相談の途中なのに「わかりました」「○○というサービスを使いましょう」など、課題の把握や根本的解決ではなく、その場しのぎの対応や安易なサービス提供をすすめてくるケアマネジャーは要注意です。

3.フットワークが軽いか?
親の心身の状況の変化によって、さまざまな疑問や要望が出たときにどこまでフットワーク良く対応してくれるかも重要。実際に何らかの資料の入手などを依頼してみて、対応してもらえるまでの速さを確認するのが有効です。これはケアマネジャーの知識やネットワーク、そして、誠実さを知る手段にもなります。

4.所属する事業所のサービスでないものについても説明してくれるか?
残念ながら、多くのケアマネジャーのなかには、介護サービス提供事業者の営業マンのような人もいます。事業者の立場ではなく、利用者の立場でさまざまなサービスについて説明してくれる人を選びましょう。所属する事業所のサービスばかりを紹介されたら、「ほかの選択肢はありませんか?」と尋ねて反応を見るのが効果的です。

5.介護保険以外のサービスへの知識は豊富か?
市区町村などで独自に行っている高齢者福祉サービスや、民間の便利なサービスについての知識が豊富なケアマネージャーなら、それらと介護保険のサービスをうまく組み合わせたいときにも相談に乗ってもらうことができます。

6.担当している人数はどれぐらいか?
2006年の法改正から、1人のケアマネジャーが担当できる上限が要介護者35名、要支援者8名までとなりました。ベテランや評判の良いケアマネジャーの場合、一般的に定員ギリギリの状態になっていることが多くなっていますが、担当人数が増えれば増えるほど、利用者一人ひとりにきめ細かなフォローをするのは難しくなります。何回も顔を合わせて細かい打ち合わせを行いたい場合などには、あえて担当人数の少ないケアマネジャーに依頼するのも一つの方法です。
 

ケアマネジャーはいつでも変更できる

真剣にケアマネージャを選んだものの、どうしても要介護者との関係がうまく合わない、要望にきちんと対応してくれないなど信頼関係を築くのが難しい場合には、いつでもケアマネジャーの変更を行うことができます。

ケアマネジャーの変更には、次の3つの方法があります。
 
  1. 担当ケアマネジャー本人や居宅介護支援事業所にケアマネジャーを変更したい旨を伝える。
  2. 別の居宅介護支援事業所にケアマネジャーの変更を相談する。
  3. 地域包括支援センターや市区町村の介護保険課にケアマネジャーの変更を相談する。

訪問介護などの介護サービスそのものについて気に入っているときは、別の事業者に所属するケアマネジャーに変更しても、それまでの事業者に継続してサービスを提供してもらうように依頼できる場合もあるので、併せて覚えておきましょう。
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