選手たちもチームも被災者支援に努力
楽しみにしていたレースが相次いで中止、延期になり、シーズン開幕を心待ちにしていたファンの皆さんは残念な思いでいっぱいだと思います。こういう状況ですが、モータースポーツ界は歩みを止めてはいません。関係者が早期のレース再開の実現、被災者の復興支援に毎日奔走しています。
選手やチームによる被災者支援活動も活発化しています。SUPER GTに参戦中の脇阪寿一選手が「SAVE JAPAN」というプロジェクトを立ち上げ、義援金を呼びかけています。このプロジェクトには多くの選手や関係者が賛同しており、先日開催されたMotoGPやWTCCなどの海外レースでは多くの選手が「SAVE JAPAN」のロゴを掲げてレースを戦いました。
WTCC(世界ツーリングカー選手権)に日本人でただ一人参戦する谷口行規選手が統括団体にはたらきかけ、開幕戦ブラジルでは全車が「SAVE JAPAN」のステッカーを貼りレースを戦った。また、サーキットでは犠牲者に黙祷が捧げられた。遠く離れた外国のレースでも、関係者やファンが日本のことを想っている。
「SAVE JAPAN」(脇阪寿一公式サイト内)
また、元F1ドライバーの佐藤琢磨選手(米国インディカー参戦)もインディカーシリーズのテスト走行時に「Pray For Japan」のロゴをマシンに掲示。アメリカのファンに日本への支援を呼びかけました。彼自身も「With You Japan」というプロジェクトを立ち上げ、今後はアメリカのモータースポーツ界から被災者への支援を呼びかけていくとのことです。
現役F1ドライバーとしてレースを戦う小林可夢偉選手が乗る「ザウバー」チームは日本へのメッセージを込めたロゴをオーストラリアGPでマシンに掲示し、世界中のファンにメッセージを発信します。
さらに、国内レースの関係者もマシン運搬用のトラックやトレーラーを使用して、救援物資の搬送に協力したり、Tシャツなどのオリジナルグッズの販売収益を義援金として寄付したりと様々な活動を行っています。
鈴鹿市の市民団体「鈴鹿モータースポーツ市民の会」ではショッピングモールで選手やチームが参加し、義援金の呼びかけ活動を行い、鈴鹿市民やレースファンから51万2050円の義援金が集まった。近日中に日本赤十字社に義援金が送られる。
モータースポーツのこれから
ファンの皆さんもそれぞれ自分にできることを考えながら自問自答を繰り返していることでしょう。もちろんモータースポーツ界でも、関係者が毎日のほとんどの時間を再開と復興支援に使い、動いています。とにかく今、国内のレースに関しては状況を見ながら、再開の時を待つしかありません。
現時点では情勢は非常に流動的ですが、5月ぐらいからは徐々に西日本のサーキットを中心に興行型レースも開催されていく見込みです。主催者は義援金の募金活動などを行ったり、収益の一部を寄付したりと様々な形で支援活動を合わせて行うと思います。
海外のレースに目を向ければ、F1の小林可夢偉、MotoGPの青山博一、高橋裕紀、インディカーの佐藤琢磨など日本のサムライたちが、これまで以上のモチベーションでレースを戦い、日本に元気を送ってくれるはずです。彼らのレースを見て、活躍を願い、応援すること。これも未来に向けての前向きな活動です。
小林可夢偉 【写真提供:PIRELLI】
モータースポーツを通じて「感動」を分ちあえる日が、またいつかやってきます。きっと、今までに感じたことがない感動になると思います。その日を信じて、レースを愛する人みんなで日々の生活を頑張りましょう。
被災者の皆さんの1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。