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カイザーシュマーレン、ポッフェルチェ、クランペット

ヨーロッパのパンケーキは基本的に私たちがイメージするパンケーキに近いものがほとんどですが、国によっては独自のアレンジが加わったユニークなスタイルもあります。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

オーストリア風パンケーキ、カイザーシュマーレン 

カイザーシュマーレン

オーストリア風パンケーキ、カイザーシュマーレン。ふわふわした生地にはプラムのソースをかけて食べるのが一般的 (C)Austrian National Tourist Office/ Eisenhut & Mayer

オーストリアを代表するデザートのひとつ、「カイザーシュマーレン」は見た目の素朴さに反してネーミングはちょっと高貴な感じ。というのも、“カイザー”は皇帝、“シュマーレン”はパンケーキを意味。つまり「皇帝のパンケーキ」なんです。実際にオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の好物でもあったとか。

小麦粉に砂糖や卵、牛乳を加えた生地を焼き(ここまではまさにパンケーキですね)、その後ひとくちサイズにちぎって粉砂糖をかけたものです。カフェやレストランで気軽に食べられるほか、スーパーにはレンジで温めるだけでOKのプラムソース付きカイザーシュマーレンも売られています。

オランダ風パンケーキ、ポッフェルチェ 

ポッフェルチェ

オランダ風パンケーキ、ポッフェルチェ。専用の焼き器を使い、まるでタコヤキ屋さんのよう (写真提供:オランダ政府観光局 www.holland.or.jp)

オランダにはタコヤキ屋さんと間違えてしまいそうなお店があります。上の写真、まさにそうですよね。実はこれ、「ポッフェルチェ」と呼ばれるオランダ風ミニパンケーキの屋台。そば粉とイースト菌を混ぜて焼いたもので、ふわりと軽い口当たりが特長。バターや砂糖をかけて食べます。屋台で買うのがポピュラーですが、専門店もあれば、スーパーに既製品も売っています。小ぶりなサイズゆえに結構な枚数が食べられるはずですよ。

イギリス風パンケーキ、クランペット 

クランペット

イギリスのパンケーキ、クランペット。多数の穴にバターなどがよくなじむ

映画『ハリーポッター』にも登場したイギリススタイルのパンケーキといえば、「クランペット」。そもそもクランペットが英語なので、英語に訳すとパンケーキ、というものではないですが、オーソドックスなパンケーキとは少し違うのでご紹介。特長は表面にあいている小さな穴。イーストを加え、軽く発酵させて焼いているので、パンのような風味と独特のもっちり食感を楽しめます。バターやジャムなど合わせて、ティータイムにも頻繁に登場。スーパーでは既製品も売っています。
 

ポテトパンケーキ、スイスのレシュティ 

レシュティ

スイスのポテトパンケーキ、レシュティ。ブラートヴルスト(ソーセージ)の付け合わせとしても定番

すりおろしたり、薄切りにしたジャガイモをフライパンで焼く、いわゆるポテトパンケーキは中・東欧で広く食べられています。国によって呼び名は違い、スイスなら「レシュティ」、ドイツなら「カルトッフェルプッファー」、スウェーデンなら「ロラカー」といった具合。また、ユダヤ教のお祭り(ハヌカー)では「ラトケス」というポテトパンケーキを食べる習慣があります。韓国のジャガイモのチヂミもポテトパンケーキのひとつといえそうですね。

世界のパンケーキ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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