住宅ローンの借入

45歳からの住宅ローンのポイント!

45歳で住宅ローンを利用する場合、どんなことに注意したらいいのでしょうか。住宅ローンは最長で35年(終わり80歳まで)で組めますから、45歳であれば理屈の上では35年のローンが可能です。45歳で住宅ローンを組む際のポイントや注意点を解説します。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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45歳以上で住宅ローンを使ってマイホームの購入を考えている人は、返済期間等の関係で30代で住宅ローンを利用する人以上に色々考えていると思います。ネットで検索すると何故か「45歳 住宅ローン」というキーワードが結構でてきます。住宅ローンは最長で35年(終わり80歳まで)で組めますから、45歳であれば理屈の上では組むことが可能です。
45歳で住宅ローンの課題は?

45歳で住宅ローンの課題は?

45歳で住宅ローンを組む際のポイントや注意点とは?

<目次>

45歳が住宅ローンを組むリミット?

例えば住宅ローンの固定金利商品の代表にフラット35がありますが、これを利用する際の融資期間の条件(年齢や最長融資期間)は下記の通りです。
  • 申し込み時現在の年齢70歳未満(*)
  • 最長借入期間35年
  • 完済時年齢80歳
*親子リレー返済の場合を除く

つまり融資期間を最長の35年で利用する場合、完済時の年齢80歳が上限となるために45歳が住宅ローンを組むリミットというわけです(45歳+35年=80歳)。

実際に45歳から80歳まで住宅ローンを目一杯利用するケースは少ないでしょうし、45歳以上で住宅ローンを利用する人もいますが、45歳というキーワードが出てくる理由はここにあるわけです。
 

住宅ローンの融資条件

住宅ローンは借り入れですから、融資を受けるには条件があります。主なものは次の通りです。
  • 申込資格(申込時の年齢、収入要件、国籍等)
  • 住宅ローンの資金の使途
  • 住宅ローンの融資金額・融資期間・融資金利
  • 購入・建築予定の住宅の諸条件  など

当然のことながらさまざまな属性が融資の審査で見られるわけです。まずはここを頭に入れておいてください。また住宅ローンの商品も多様化してきています。
 

45歳からの住宅ローンのポイント

住宅ローンを利用する際、以下の3点は大事なポイントです。
  • いくら借りる?
  • いつまで借りる?
  • 何%の金利で借りる?
ここに45歳という年齢を重ねると、特に「いつまで借りる?」という返済期間をどう組むのかは重要です。もちろんこれは45歳に限ったことではありません。しかし仮に80歳までの住宅ローンが利用できたとしてそれがイコール返済可能なプランかどうかは別の話です。

人生100年時代といわれている状況で働けるうちはなるべく働いた方がいいのは事実です。定年も延長されていますし、年金受給も受け取り年齢を後ろにずらすことで受給額を上げる動きがでてきています。

可能であれば働き続けるとしても、高齢になると健康状態は個別に差がでてきます。また高齢になったときに現役時代と同じ収入が必ず得られるわけではありません。住宅ローンの返済終了まで仕事を続けられるのか(健康状態・収入面)、現役時代に繰り上げ返済は可能なのか、老後資金はどうするのかなど様々なことを考慮する必要があります。

近年ライフスタイルはとても多様化しています。40代でこれから結婚あるいは再婚ということも珍しくありません。40代で結婚(再婚含む)して住宅ローンでのマイホームの購入をする場合、条件によりますが、ある程度頭金がないとリタイアした後まで住宅ローンが残りますから無理は禁物です。

なるべく現役のうちに返済が終わるように、または繰り上げ返済をしてこれに近い対応が可能なのか試算してみることが大切です。人生の3大資金の残りの2つである教育資金や老後資金などまで考えた場合、これらのことが時期を分散せず住宅ローンの返済と同時にやってきます。
 

45歳からの住宅ローン、その他注意点

実はもう一つ重要なことがあります。住宅ローンを組むときに団体信用生命保険に加入できるかということです。団体信用生命保険も生命保険ですから、健康状態によっては加入が断られることがあります。

団体信用生命保険の加入が住宅ローンを利用する際の条件となっている場合、健康状態により加入が断られたら、住宅ローンを利用することができません。

個人差はあるものの45歳位になってくると、健康上のもろもろの数値が再検査や要注意になってくることは珍しくありません。意外に思う人もいるでしょうが、住宅ローンを利用する上で健康であることは実は大事なことです。

団体信用生命保険の加入が必須の住宅ローンでなければ、保険加入なしで利用することは可能です。しかし住宅ローンの返済が終わるまでに万が一のことがあった場合、残された家族が大変です。住宅ローンの残債を遺族がどう返済するのかをよく考えてみましょう。

もっとも最近はワイド団信(引受基準緩和型の保険)などもあるので以前よりはこうした部分のハードルは低くなっています。それでも通常の団信に入れる健康状態である方がいいのは、いうまでもありません。

また医療技術が進歩して病気になったことが必ずしも死に直結するわけではありませんが、就業不能もこれからは無視できないリスクです。
 

45歳からの住宅ローンをどう考える?

45歳の住宅ローンのポイント

45歳の住宅ローンのポイント

住宅ローンのプランにはゆとりを持ちたいものの、希望する物件の価格と住宅ローンのプランとの折り合いがぎりぎりのプランになることも珍しくありません。またどう考えても住宅ローンの返済が無理なプラン(借りることが可能でも)は論外ですが、ぎりぎりのプランである場合、それでも本当に家が欲しいのかを再考して欲しいと思います。

ライフスタイルは本当に多様化しています。「住まい」は生活の大事な基盤であり、自分の住まいを持ちたいと思うのはごく自然なことです。そこに経済的なものを重ねた場合、「融資可能プラン」ではなく「返済可能プラン」であるかどうかをじっくり検討してください。

言われてみれば当たり前に思うでしょうが、意外とこれを考えずに住宅購入する人もいるのが現実です。

なるべく20代や30代で住宅購入するよりも頭金を多めに用意して、収入があるうちに(会社員なら定年退職までに)住宅ローンの返済が終わるようなプランを考えることを一つの基準にして検討してください。もっとも理想のようにできれば誰も苦労はしません。

繰り返しになりますが45歳という年齢で考えると、頭金が少ない場合には老後の生活資金に住宅ローンが食い込んでくる可能性が高くなります。教育資金も関係するとさらに負担が増えます。色々面倒に感じる人もいるでしょうが、入り口で間違えた方向に行くと後々修正するためにものすごく苦労します。はじめが肝心なのです。

予算内で希望の物件の購入が可能なのか、物件の購入に無理をせずある程度譲歩できる条件はあるのかなど、住宅ローンの入り口の段階で色々な可能性を考えてしっかりとしたシミュレーションをすることが重要です。

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