金の本当に安全な値段とは
金には「下がっても生産コストまで」という安心感はある
そもそも金がなぜ安全かといえば、株や債券、通貨といったペーパー資産と違い、「モノ」なので価値がゼロにならないからです。
金を採掘、精製するには人件費を含め必ずコストがかかります。つまり金の価格が生産コストを大きく割れることは考えにくく、このラインが大きな下支えとなります。
事実、1999年から2000年にかけて金が最安値圏で低迷していたときも、生産コスト250ドルに近づくにつれ多くの鉱山会社が閉鎖して供給が細り、それ以上値段が崩れることはありませんでした。
現在の金の生産コストは?というと、ここ数年で大きく切り上がり、世界平均で1トロイオンスあたり約720ドル(GFMS「Gold Survey 2010」)。1トロイオンスは31.104グラムなので現在の為替相場1ドル=82円で計算すると国内価格で1,898円(=720ドル÷31.104グラム×82円)という値段が出てきます。現在は約倍の価格で推移しており、それだけ需要が価格を押し上げているというわけです。
「この水準まで下がっても大丈夫」と思える投資法で
金の需要には宝飾品や工業用途といった加工のための需要と、投資による需要の2種類があります。現在盛り上がっているのは、投資需要のほう。よって投資人気に陰りが出れば、生産コストラインに近づくような極端な値下がりはないにしろ、大きな調整は入りやすいということです。長期保有の目的で投資するなら、できるだけそういう調整安の場面で買いたいものです。
もちろん、「押し目待ちに押し目なし」という言葉があるように、安い値段を待っている間にもどんどん値上がりしてしまう可能性もあります。また、あくまで分散投資の目的で保有するのなら値位置にはこだわらなくてもいいという考えもあるでしょう。
いずれにしても金への投資は「最悪この水準まで下がっても大丈夫」と思えるなら買ってもいいのでは。投資する際は純金積立やETFを毎月少額ずつ購入するといった方法で時間分散をこころがけ、資産全体の5~10%の範囲内で上手に組み入れるようにしたいですね。
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