美術館/美術館レビュー

直島や犬島、豊島の美術館、アートスポット(3ページ目)

アートの島として近年注目を浴びている直島をご紹介します。近年は、近隣の犬島や豊島も美術館、アートスポットが続々とオープン。海に囲まれた島々の自然とともに、アートを味わいましょう!

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

直島とともに行きたいアートの島

直島を中心に、近年、瀬戸内海全体がアートで盛り上がっています。そのなかでも、特に注目したいのが豊島と犬島。この2つの島を紹介します。

 

豊島

人口約1000人、面積約15平方キロメートルの小島、豊島。産業廃棄物が不法投棄され社会問題にもなった豊島は、本来は自然の恵みに溢れる島。この豊島をアートの力を使って再生させようと、さまざまなプロジェクトが立ち上がっています。


■豊島美術館
~棚田にうかぶ美術館
豊島美術館 写真:森川昇

豊島美術館 写真:森川昇

アートの力で盛り上げるプロジェクトが2007年からスタートした豊島。その活動の中心となるべく、豊島美術館が2010年10月に開館しました。

休耕田となっていた棚田を再生させ、その敷地の一角にそびえる美術館は、アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛によるもの。白い遊歩道を歩き、水滴のような形をした美術館に入っていきます。建物には柱が一本もなく、天井の開口部から風や光、音が直接入ってくる不思議な館内には、時間、季節ごとに無限に変化する空間が広がっています。
 
内藤礼 「母型」2010年 写真:森川昇

内藤礼 「母型」2010年 写真:森川昇


靴をぬいでゆったりとくつろげるカフェでは、美術館周辺の休耕田を再生、栽培した豊島産のお米を使用した軽食や、豊島産のフルーツ(レモンが豊島の名産品です)を使用したドリンクなど、地場の食べ物がいただけます。ショップスペースでは、豊島美術館に関連した書籍やオリジナルグッズのほか、収穫時期には豊島産の食品も販売します。

 
内藤礼 「母型」2010年 写真:森川昇

内藤礼 「母型」2010年 写真:森川昇


<DATA>
住所:香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607
TEL:0879-68-3555
開館時間:10:00~17:00(11月~2月までは10:00~16:00)
休館日:火曜日(3月1日~11月30日)/火曜日から木曜日(12月1日~2月末日)
入場料:1,540円(15歳以下無料)
公式サイト


■クリスチャン・ボルタンスキー「心臓音のアーカイブ」
~世界中から集められた鼓動


豊島美術館からほど近い王子ケ浜の松林に、フランスを代表する現代美術アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーによる「心臓音のアーカイブ」があります。

世界中の人々の心臓音(心臓の音は指紋と同様、同じ音を出す人は一人も存在しないそうです)が集められた視聴室、自分たちの心臓音を収録できる録音室、そして心臓音を用いたインスタレーション(素材を使って「その場所そのもの」を作品化したもの)で構成された施設は、自分自身について、他者について、そして生と死について考える時間をもたらします。

<DATA>
住所:香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃2801-1
TEL:0879-68-3555
開館時間:10:00~17:00(11月~2月までは10:00~16:00) 
休館日:火曜日(3月1日~11月30日)/火曜日から木曜日(12月1日~2月末日)
入場料:510円(15歳以下無料)
公式サイト

次ページで、犬島を紹介します。
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