虫歯の治療法

更新日:2010年09月09日

いつかは外れる? 虫歯治療後の被せ物・詰め物の寿命

歯の治療は一度完了したらどれくらい持つの? 被せ物、詰め物の耐久性と、長持ちさせるためのコツについて、解説します。

歯の治療が終わった後に、「この被せ物、一生持つわけじゃないよね?」と考えたことはありませんか。今回は歯の詰め物・被せ物の治療後の寿命について解説します。

詰め物・被せ物が外れる原因

クラウンの寿命

形あるものはいつか壊れる……毎日使う歯の被せ物の耐久性は?

詰め物・被せ物が壊れたり取れたりする原因は、大きく分けて2つあります。

■人工部分の破損
樹脂の詰め物、金属ブリッジの連結部分、セメントなど、過去に歯以外の成分で治療した部分が折れたり欠けたりすることで、詰め物・被せ物が取れてしまうことがあります。

■自分の歯の部分の虫歯や破損
詰め物の周囲、被せた内部、根など、自分の歯の虫歯や、咬み合わせの力が原因で、人工物を支えられなくなり、詰め物・被せ物が外れてしまうことがあります。

結果的には、どちらも同じように取れてしまうわけですが、実は人工物部分が原因の場合、作り直しが簡単なことが多く、強度を上げたり形を変えたりすれば、その後の耐久性が上げやすいのです。これに対し、歯自体が原因の場合は、それ以上の強度を上げることが困難なことも。それどころか、根が割れてしまった場合などは、作り直しもできず、抜歯が必要になることもあります。


詰め物・被せ物の寿命を縮める原因

次のようなことが考えられます。

■咬み合わせ・歯ぎしり
咬み合わせ・歯ぎしりで発生する力は、詰め物・被せものの耐久性だけでなく、歯そのものの耐久性まで左右します。

■歯の質
年齢とともにエナメル質に細かなヒビが入りやすいため、ヒビから割れてしまったり、詰め物の外れを引き起こすことも。

■歯並び
歯並びが悪いと、プラークコントロールが十分出来なかったり、咬み合わせの際、無理な力がかかったりして、寿命が短くなることがあります。

■残りの本数
歯の本数が少ない場合、それだけ残りの歯にかかる負担(咬み合わせの力)が掛かりやすく、詰め物や被せものが早くダメになるケースも。

■素材
詰め物や被せものを作る際の材料によっても、耐久性が変わります。

■精度
はめ込み金属、被せものなど、人工物の精度が悪いと、歯との間に余分なスペースができ、外れやすい状態になってしまうことも。

■食生活・歯磨き
固いものが好きだったりすると歯に余分な負担がかかることもあり。さらに人工物は決して虫歯にならないが、自分の歯に取り付けているため、歯に虫歯が出来れば、外れる結果に。毎日のプラークコントロールは、治療後の歯を維持するための基本。歯周病が進行して歯ごと取れれば、戻すことは不可能。

実際には治療の際の技術的な面にも左右されます。良く見かけるのは、歯を保存を最優先し、削る量を最小限にしたため、詰め物の保持が弱くなり取れやすくなった場合。

虫歯が大きく被せものが適応なのに、削る量や審美的影響が少ない詰め物や、はめ込み金属などで対処したなど、患者側の負担を軽減しようした結果、取れたり外れたりするといったものです。

しかしこれらは、取れなければ有利に働き、駄目であれば次のステップへ進めば良いので、一概に悪いこととは言い切れないのです。


詰め物・被せ物の作り替えで安心してはいけない

40代以上になると、10~30年前といった昔に結構な費用をかけて、大規模に治療した部分にトラブルが起こり、作り直しとなるケースが出てきます。その時真っ先に考えるのは、今度は何年もつか? といった疑問です。

例えば、前回20年以上使えたたら、今回も20年は使えると考えがち。でもちょっと違うのです。口の中が最初に作った環境と全く同じであれば、同じになるかもしれません。しかし実際には、歯の本数が少なくなっていて負担が増えていたり、歯周病が進行していたり、昔に神経を抜いた歯の再利用だったりと、どれも当時よりも不利な環境に作ることになっていることがほとんどです。

そのため、以前と同じような管理では、20年使えると思ったのにそんなに保たなかったとなりがちです。そこで、それまで行なっていたブラッシングよりさらにしっかり行なったり、以前は受けていなかった定期検診を行なっていくなど、ケアをしっかりと行なうことで、少しでも歯の寿命を延ばすといった方法がオススメです。
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この記事の担当ガイド

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丸山 和弘

地域密着型の現役歯科医師。小さな子どもの虫歯予防からお年寄りの入れ歯相談まで、数多くの症例と日々向き…

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