苦戦する高価格型ファミリーレストラン
 |
| ファミリーレストランは高価格帯ほど苦戦しているというデータが・・・ |
8月27日の日経MJに外食産業における興味深い調査結果が報告されています。富士経済の調査によれば、2007年、コーヒーショップは高価格型になるほど好調な業績を記録したのに対して、ファミリーレストランは高価格型になるほど苦戦しているというのです。
具体的にはファミリーレストランは2007年の年間売上が8860億円と前年比4.8%の減少となったのですが、その内訳を見てみると、最も売上の落込みが厳しかったのが顧客単価が千円以上の高価格型で前年比20.3%減の361億円。続いて顧客単価が900円以上1000円未満の標準型は前年比6.1%減の6482億円。低迷するファミリーレストラン業界で一人気を吐いたのが顧客単価が900円未満の低価格型で2017億円と前年比3.4%増を記録しました。
つまり、ファミリーレストランの戦略グループを客単価が900円未満の低価格型グループ、900円以上1000円未満の標準型グループ、1000円以上の高価格型グループの3つに分類すると、標準型や高価格型の戦略グループは市場自体が縮小し、厳しい戦いを迫られる戦場と言えます。一方で低価格型の戦略グループは時代環境の中で最も消費者に支持されている戦場であり、比較的業績を伸ばしやすいと結論づけることができるでしょう。
この3つの戦略グループ分類に基づけば、デニーズは標準型、もしくは高価格帯グループに属することになり、事業環境的には非常に厳しい中での戦いを強いられているはずです。そこで、今回の値下げによって大幅に単価を低下させることにより、市場自体が堅調な低価格型のグループが争う戦場に切り込んでいこうという戦略を採用したのではないでしょうか。つまり、今回の値下げの一つの狙いはで戦略グループを移動して時代環境にマッチした戦場で戦うことにあると言えます。
 |
| デニーズは戦場を変えて業績アップに挑戦する! |
また他の狙いとして、値上げが続く中、敢えて値下げを敢行したということでマスメディアに好意的に取り上げられる可能性もあり、その情報を目にした消費者の共感を得て、顧客増に繋げる意図もあるのではないでしょうか。ライバル企業の戦略に倣うのではなく、逆張りをすることによって差別化を図ろうという戦略です。
ただ、今回デニーズは大幅な値下げで戦場をより売上を上げやすい一段下の価格帯に移してきましたが、値段を下げたからといって、成功する保証はどこにもありません。
逆に注意しなければ取り返しのつかない失敗を犯す可能性も高くなってきます。
次のページではデニーズが取り返しのつかない失敗を犯さないためのポイントについて解説していきます。次ページへお進み下さい。