話し方・伝え方/好印象を得る・注目を集める

好印象を与える話し方……コツは表情・態度にあり!

話をする相手に好印象を持ってもらう話し方のコツを、話の内容以外の部分=非言語を中心にお伝えします。あれこれとテクニックを駆使するよりもNGな部分を改善するほうが近道。悪い印象を与えてしまうのは具体的にどんな行動なのかをあぶりだす方法もお教えします。

藤田 尚弓

執筆者:藤田 尚弓

話し方・伝え方ガイド

好印象の話し方のコツ!

好印象の話し方のコツ!

好印象の話し方のコツ!

同じ内容を話しても、話し手によって印象は大きく変わります。例えば、頼りなさげな人と大統領演説のような風格で話す人が全く同じ原稿を読んだとしても、聞き手の印象は同じにならないはずです。ここでは、話の内容以外の部分=非言語にフォーカスして好印象を得るコツについてお話します。
 

<目次>

無意識に発信している表情や態度が印象を決める

自分では意識していない視線やしぐさも、相手に様々な印象を与えます

自分では意識していない視線やしぐさも、相手に様々な印象を与えます

話し方で相手から悪い印象を感じた時のことを思い出してください。

おどおどしている、声が小さい、視線が泳いでいる、語尾が小さくなる……。話す内容以外の部分が多く思い浮かぶことに気がつくでしょう。今度は同様に、話し方で良い印象を感じた時のことを思い出してみましょう。ハキハキしている、笑顔が爽やか、感じがいい、自信を感じる……。こちらも言語以外の部分が思い浮かぶでしょう。

話し手は、話す内容や言い回しなど、自分が意識して発信している部分に気をとられがち。しかし、印象を形成するのは、発信者が無意識に発信している言葉以外の部分=非言語が大きな割合を占めているのです。

コミュニケーションは、考え→発信→受信→理解というプロセスを経て相手に伝わります。この発信部分には、話し手が意識的に発信する情報のほかに、無意識に発信する情報が多く含まれます。例えば、視線の強さであったり、姿勢であったり、ふてくされているような感じであったり、自信のなさであったり、自分では気がつかないうちに発信している情報も含め、多くの情報が相手に受信されて解釈されます。
 

同じ人でも立場や状況で大きく印象は変わる

先日、同じ人でもこんなに印象が変わるのかと実感した出来事がありました。
ある地方都市で講演会に呼んでいただき、講演の後の懇親会で参加者の皆さんと交流をしていた時のことです。ある参加者の方達がサプライズでゴスペルの演奏をプレゼントしてくださいました。

話しをしていた時は奥ゆかしく、自信なさげな印象だった彼女たちがゴスペルを歌いはじめた途端、目をキラキラさせ、魂から喜びが溢れんばかりにパフォーマンスを見せてくれたのです。自信に充ち溢れ、誰が見てもエネルギッシュなその様子は、先程の人と同一人物とは思えないほど。先程話しをした女性とは別人のように魅力的に映りました。

魅力的に見えることは、伝え方・話し方では非常に重要な要素になります。なぜなら、魅力的に見えると「判断のゆがみ(魅力バイアス)」が生じ、話している内容についても好意的な印象を持ってしまうことがわかっているからです。
 

悪印象を与える腕組み、姿勢に要注意

ビジネスシーンでの好印象を得る話し方は、立場や状況ごとに違うのが現実。自信があるように見られたいケースや、周囲を気遣っているように見られたいシーンなど多くのケースが存在します。どうすれば好印象を与えられかと考えるよりは、どんな印象がNGなのか自分はそういった印象を知らず知らずのうちに与えていないか? という点を直すようにするのが好感度アップの近道です。特に、無意識に発信してしまっている非言語情報に気をつけましょう。

以下にいくつか例をあげてみます。自分で気づくのが難しい時は親しい人に教えてもらうといいでしょう。

■腕組み
相手を拒否しているサインともいわれています。心象も良くないので癖になっている人は気をつけましょう。

■姿勢の悪さ
姿勢が悪いだけで自信なさげに見えます。逆に後ろにそり過ぎると尊大な印象を与え、好感度が下がるという実験データもあります。一度自分が話している姿を前面と側面から大きな鏡でチェックしてみましょう。

■縦にゆれる
プレゼンテーションなどをするときに、無意識にかかとを上げたり下げたりする癖のある人も少なくありません。緊張すると思わぬ癖が出て様々な印象を与えてしまいます。自分にどういった癖があるのか、それを見るとどう感じるのか一度友人や同僚に聞いてみるといいかも知れません。
 

映画監督になりきると、自分が与えている悪印象に気がつく

クールなイメージや温かみなど、好印象を与えるイメージは職場によって変わる

クールなイメージや温かみなど、好印象を与えるイメージは職場によって変わる

業界や職場、自分が置かれている立場によって好印象というのは変わります。例えば、外資金融と地方信金では、話し方にも求められるイメージというのは違うはずです。自分の職場でどんな印象がNGで、どんな印象が良いのかは薄々わかっていると思いますので、抽象的に理解しているイメージを具体的にする方法をお教えしましょう。

それは、自分が映画監督になったつもりで、印象の悪い人の役をする人のキャラクター設定を考えてみるという方法です。印象の悪い役の人にどんな服装をさせ、どんなしぐさをさせ、どんな態度をとらせるか。どんな持ち物を持たせて、どんな口癖にさせるか、話すときにはどんな風にさせるか……といった具体的なキャラクター設定を考えるのです。

この作業には、あなたが日頃職場で感じているNGな印象の具体的な要素が上がってくるはずです。同じように、印象の良い人のキャラクター設定もしてみましょう。書き出してみると薄々感じているはずの、自分の職場や業界でのNGポイントやアピールポイントが明確になります。
 

テクニックは見破られる

好印象を得るために様々なテクニックを駆使しても、日頃一緒に働いている人には背伸びが透けて見えてしまうもの。それよりは、自分が無意識に発信してしまっている悪印象に繋がる要素をあぶり出し、改善するのが好感度をアップさせる近道です。

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