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都内に湧くという「黒湯」って何だ?

見た目は悪いけれど効果抜群。温まって、お肌つるつるの湯を銭湯料金450円で楽しもう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

木のすがすがしさが気持ちいい武蔵小山、清水湯。天井の高い吹き抜けの下には露天風呂、黄金の湯がある

「黒湯」とは?

冬はやっぱり温泉。とはいうものの、遠くまで出かける時間もお金もないという人に、ここでは都内で手頃に楽しめて美肌効果の高い温泉をご紹介しよう。

その温泉とは黒湯である。黒湯とは植物などが腐敗してできる有機物フミン酸が溶け込んだ湯のことで、その名の通り自分の指の先が見えないほど真っ黒。

大昔、関東平野は海の底にあったため、地層の中に海藻を含んだ層があり、それが黒湯となって湧出しているのである。フミン酸は地上に出ても劣化しないため、溶け込んだミネラル分はそのまま温泉中に保たれ、それが美肌を生んでくれる。

入るとお肌がつるつるになる、ウレシイ湯なのだ。しかも東京ではごくフツーの大人450円で入れる銭湯でもこの黒湯を使っているところがある。しかも露天風呂やジェットバスなど豪華設備が揃っているところもあるので、コレを狙わない手はない。というわけで、お勧めの銭湯をピックアップしてみた。

黒湯天国大田区、品川区なら朝から温泉が楽しめる

最初にお勧めしたいのは黒湯天国、大田区、品川区。この両区は都内でも黒湯の湧出が最も多いエリアで、しかも設備充実の銭湯が多いことで知られる。特に集中しているのが蒲田周辺。駅で言うとJR蒲田、東急池上線蓮沼、同池上、京急本線雑色、同六郷土手などなど。

なかでもお勧めは雑色駅近くにあるnu land さがみゆ。たいていの銭湯は午後3時前後からの営業が多いが、ここは朝10時から営業しており、8種類もの風呂が楽しめる。室内だけでなく露天風呂も黒湯で、ちょっと熱め。近くにはやはり朝10時から営業している蒲田温泉もある。

医学的にもお勧め、池上の桜館

温泉の中でも医学的に治療効果のある温泉を療養泉というが、その認定を持ついかにも効きそうな湯が大田区池上にある桜館。1階に脱衣所や白湯のジェットバス、2階にサウナ、3階に黒湯の露天風呂などと重層的に2種類の湯があり、利用する日によってどの風呂に入れるかが決まる仕組み。季節や時間によっては桜や月を見ながら入れるという、都心とは思えない銭湯だ。ちょうど、ご近所の池上梅園では梅が見頃だから、桜と梅を一緒に楽しむツアーはどうだろう。

武蔵小山の清水湯は、温泉卵も楽しめる

2008年5月にリニューアル、岩盤浴もできるようになった武蔵小山の清水湯。こちらには黒湯のほかに黄金湯という黄土色の濁り湯もあり、ダブルで楽しめる。室内にある黒湯の浴槽は強力な水流が出るハイパージェットバスで、黒湯とマッサージというエステ効果大の組み合わせが可。入浴後はフロントで売られている温泉卵がお勧めだ。

黒湯が楽しめるのは大田区、品川区だけでない。隣接する世田谷区、目黒区、さらには港区の麻布、白金周辺、江戸川区の船堀周辺や台東区の浅草周辺にも黒湯銭湯は点在しているので、ぜひ体験あれ。黒湯以外も含まれるが、東京都福祉保健局では「東京の温泉」利用施設一覧を作っており、コレが役に立つはずだ。

<関連情報>
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