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買わなきゃソンする!?新型エルグランド

ようやく3代目にスイッチしたエルグランド。発売2週間で約6400台と好調な滑り出しを果たしている。走りから室内の広さ、ラゲッジの実用性まで徹底チェックした。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ロング&ワイド&ローに

フロントビュー
発売2週間での新型エルグランドの受注状況は、250ハイウェイスターが45%、350ハイウェイスターが20%、350ハイウェイスタープレミアムが18%と続く。全長4915×全幅1850×全高1815mm。価格は307万6500円~464万1000円
ファン待望の3代目エルグランドは、80mm長くなった全長、35mm広くなった全幅よりも、95mm低くなった全高にやはり目を奪われる。先代はBOX型ミニバンらしい箱型フォルムだったが、新型エルグランドは少し背の高い巨大なステーションワゴンに見えなくもない!?顔つきはもちろん迫力満点だが、ロー&ワイドのフォルムが印象的だし、先代よりもグラマラスに感じる。

運転席からの視界は、先代までの前方を見下ろすという印象ではなく、現在のミニバンとしては平均的なアイポイントだ。しかし前方を見渡せる高さは確保されている。Aピラーがやや太めで、フロントウインドウはワイドだが、天地方向は意外と薄めだ。前ドア両側のウインドウは低めの位置からあり、大型で見やすいドアミラーもあって駐車場で展開したり、Uターンするようなシーンでは取り回しに苦労しなかった。ボディサイズを拡大しつつも、FRからFF化されたこともあり、最小回転半径は0.3m狭くなっている。先代のオーナーだったらサイズアップの影響を感じるかも知れないが、横浜市内の中華街のような狭い場所でもそれほど苦労はしなかった。

乗り心地は数段アップ

リヤビュー
ロー&ワイドな新型エルグランド。ウインドウはブラックアウトされ、クロームが縁取るクロームモールディングが新しさを、ワイド感を強調するリヤコンビランプが安定感を見る者に抱かせる。機能面ではスライドドアのドアスイッチに採用されたワンタッチのドア開閉機構が新しい。いままでのミニバンになかったのが不思議だが、安全面や機能面の検討を重ねたことで実用化にこぎつけたという
街中で走らせるとCVTらしいシームレスな加速と先代よりも格段に洗練された乗り心地、高い静粛性に感心させられる。先代エルグランドはとくに乗り心地や直進安定性に難があり、現行アルファード&ヴェルファイアに大きく差を付けられていたが、肩を並べたところか乗り心地と静粛性では上回っているかもしれない。

最初に試乗したのは2.5Lのハイウェイスターで、先代のV6から直列4気筒に変更されているのが注目点だ。街中では4気筒化のネガをほとんど感じさせず、「ECO」モードスイッチを押さなければ、ストップ&ゴーの多いシーンでも痛痒を感じさせない。高速道路に場所を移すと、加速フィーリングに少し粗さを感じさせるのと、追い越し車線から加速をする際に鼻息がかなり荒く感じる。音ばかり高まって速度が乗ってこないCVTの悪癖はかなり抑えられているが、キックダウンして再加速するようなシーンではそうした悪癖が顔を出す。とはいえ、そうしたシーンは少ないはずで、2.5Lでも十分に走るのが魅力。ゆっくり走る際は「ECO」モードスイッチを押せば、出力が絞り込まれる感じがアクセルからも伝わるので燃費も稼げそうだ。

発売2週間で45%に達するというV6の3.5Lは、トルク&パワーともに申し分ない。「ECO」モードをオフして走ると、トルクフル&パワフル過ぎて、スムーズにストップ&ゴーをさせたい時には却って扱いにくい。街中はもちろん、高速道路でも「ECO」モードオフが必要なシーンは限られるはずだ。エコモードを解除すれば、3列フル乗車に荷物を満載した状態でも急坂が続くような高速道路を難なくクリアするはず。その「ECO」モードスイッチはステアリングの右側にあるが走行中だと少し操作しにくい。

また、全高を大きく下げた恩恵でロールが穏やかになっただけでなく、強めの横風を受けても安定性は高く、弱点だった高速安定性もまさに別のクルマになった。高速道路を使ったロングクルージング性能も格段に進化している。買い替えに悩んでいる人もその進化ぶりに大いに納得するはずだ。

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